The Musium of Windows Consortium
Windows Consortium
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古川会長インタビュー(短) 【1990年】
敗れさった窓たち 【1990年】
Windowsコンソーシアムの誕生 【1990年】
Windows 3.0 前夜 【1990年】 
Windows 3.0の魅力 【1991年】 
Windows 3.0のインストール 【1991年】 
Windows 3.0の日本語処理 【1991年】
Windows Expo. '92 【1992年】
Windows Ready To Run【1993年】
Windows 3.1のインストール 【1993年】
Windows 3.1の日本語処理環境 【1993年】
Windows 95前夜 【1994年】
どう活用するWindows 95 【1995年】
Windows NTの開発環境 【1995年】
Windows NTの動向 【1995年】
インターネット・エクスプローラ 3.0 【1996年】
Windows Expo. '97 【1997年】
Windows98でパソコンは進化する 【1998年】
Windows 2000の概要 【1999年】
Windows Meへの感慨 【2000年】
Windows XPの概要 【2001年】
Windows XPの魅力 【2001年】
古川会長インタビュー(長) 【1990年】



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Windowsの歴史を紐解く過去の記事 【1996年8月】

田中亘


■インターネット・エクスプローラ 3.0
米国で1996年8月12日に登場したマイクロソフトのインターネット・エクスプローラ Vertions 3.0(以下IE3.0)の日本語版が、わずか4日の時差で、日本側のウェブにも登録された。IE3.0本体で、5.3MBになる最新版は、何がどう良くなったのか。その実際のところを、旧版との比較を通して、検証していこう。




この画面は、IE2.0で参照したマイクロソフトのホームページの例。それなりに見栄えはしているのだが、次の画面が、まったく同じページをIE3.0で参照したものになる。


●マイクロソフトのインターネット戦略


米国で最初にIE1.0が登場したのは、1995年の8月24日。それから現在のIE3.0までに至る時間は、一年を切っている。わずか一年という短い時間で、IEは三世代もバージョンがあがった。マイクロソフトがいままで開発してきたソフトウェアの中で、ここまで劇的な進化を遂げた製品も珍しい。それに加えて、マイクロソフトにとっては、まったく利益を生み出さない、無料で配布するソフトウェアに、これだけの労力と経費をかけているのも不思議だ。こんなに投資を惜しまずに努力して、マイクロソフトはどうするつもりなのか、そんな疑問を感じる人もいるだろう。
しかし、そこまでしてIE3.0を出さなければならない訳がある。それは、この二つの画面を見比べてもらえば、すぐにわかる。

 





マイクロソフトでは、どうしてもフレームに対応したIE3.0を早く発表して、Netscapeに追い付く必要があった。


まさに一目瞭然で、画面のデザインが違う。その最大の理由は、フレームと呼ばれるレイアウト技術への対応にある。フレームは、ページの中に別のページを埋め込んで表示したり、スクロールによって移動しない領域を作り出す。フレームを利用すると、いままでよりもずっと見やすくて便利なホームページのデザインが可能になる。米国では、1996年の春頃から、ホットでポップなページの多くは、フレームを使ったデザインを積極的に採用してきた。
ところが、そのフレーム処理されたページをIE2.0で見ると、ウェブ・デザイナーの意図する画面にならなかったのである。そのため、

 


●Internet Explorerの歴史


さて、Internet Explorerのルーツを辿ると、Mozaic というウェブ・ブラウザに基点がある。
インターネットの歴史に詳しい人ならば、この Mozaic こそが、インターネット・ブームの火つけ役であり、その設計者の一人が、あのNetscape社の若き億万長者であることを知っているだろう。
マイクロソフトは、この Mozaic のライセンスを得て、IEとして改良を重ねてきたのである。その結果が、こうしてIE3.0として実を結んだ。




この当時はまだInternet Mailと呼ばれていた。
●Internet Explorerie3.0の主な特徴


IE3.0に装備されている機能の中でも、最大の特徴はActiveXという技術だ。発表当時は言葉ばかりが先行して、いまひとつ実体の掴みきれなかったActive Xだが、IE3.0の登場によって、その利用と普及に期待がかかる。
実際にActiveXで何ができるかを体験するために、マイクロソフトでは、いくつかのサンプルページを用意していた。

・Internet Explorer 3.0のポイント

1.IE3.0からは、画面のデザインが大きく変わった。ツールバーのボタンの仕組みも変わり、マウスでポイントした部分のアイコンに色がつく。また、クイックリンクと呼ばれる便利なボタンも用意された。


2.オプションに関する設定もかなり強化された。この画面では、画面の表示に関する情報表示の方法を指定する。ダイヤルアップで利用している人のために、マルチメディア関連のデータをダウンロードするか否かも決められるようになった。

3.ActiveXをはじめとして、各種のスクリプト処理へのセキュリティも強化された。これらのセキュリティも、みなこのオプションによって、細かい指定ができる。

4.Javaのアプレットにも対応したので、Javaで作られた情報も、簡単に参照ができる。以前のβ版では、別のモジュールを組み込む必要があったが、正規版では、ただJavaのアプレットが登録されているページを参照すると、自動的にプログラムが動くようになった。

5.もちろんShockwaveにも対応した。Shockwaveで作られたページを見るために、特別な設定作業はいらない。IE3.0は、Shockwaveを楽しむために必要なコンポーネントは、すべて自動的にダウンロードしてくれる。

6.IE3.0の登場よりもひと足早く、日本のmsnのウェブが、カスタマイズ可能になった。このページも、アニメーテッドGIF(動く画像)が使われるようになった。IE3.0で参照すると、画面にある鍵が回転し、バナーに表示されている魔女のシルエットが動く。

7.ストリームの動画再生を可能にするVDOをサポートした。VDO対応のデータの再生を実行すると、動画を鑑賞するための画面が現れる。インターネットでのマルチメディアが、また一歩身近で手軽なものになった。

8.IE3.0の姉妹ソフトとして、電子メールのMicrosoft Mailも登場した。Exchangeのように重くはないので、Netscapeのメール機能のように手軽に使えるのが特徴。ただし、msnでは使えないので残念。

9.得体の知れないプログラムの実行を防ぐために、認証のための署名が表示されるようになった。プログラムをダウンロードして使うかどうかを途中の段階で判断するので、安全性が高くなる。



(著者:田中亘 wataru@yunto.co.jp)

 





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