The Musium of Windows Consortium
Windows Consortium
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古川会長インタビュー(短) 【1990年】
敗れさった窓たち 【1990年】
Windowsコンソーシアムの誕生 【1990年】
Windows 3.0 前夜 【1990年】 
Windows 3.0の魅力 【1991年】 
Windows 3.0のインストール 【1991年】 
Windows 3.0の日本語処理 【1991年】
Windows Expo. '92 【1992年】
Windows Ready To Run【1993年】
Windows 3.1のインストール 【1993年】
Windows 3.1の日本語処理環境 【1993年】
Windows 95前夜 【1994年】
どう活用するWindows 95 【1995年】
Windows NTの開発環境 【1995年】
Windows NTの動向 【1995年】
インターネット・エクスプローラ 3.0 【1996年】
Windows Expo. '97 【1997年】
Windows98でパソコンは進化する 【1998年】
Windows 2000の概要 【1999年】
Windows Meへの感慨 【2000年】
Windows XPの概要 【2001年】
Windows XPの魅力 【2001年】
古川会長インタビュー(長) 【1990年】



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Windowsの歴史を紐解く過去の記事 【1995年】

田中亘


■どう活用するWindows95



Windowsの歴史を決定付けたWindows 95

Windows 95を利用する3大メリットについて、マイクロソフトは次のように語っていた。
第一の利点は、使いやすさの向上にある。Windows 95のユーザーインターフェースは、親しみやすく使いやすいものに感じられた。その最大の理由は、ほとんどの操作が一回のマウスのクリックだけで実行できるようになったからだ。また、すべてのデータやプログラムが、わかりやすいアイコンで表示されている点も、大きく改善されて使いやすくなった部分といえるだろう。
二つ目の利点は、システムの強固さにある。16ビットのリアルモードで動作していたMS-DOSの利用に代わって、Windows 95からは、32ビットのプロテクトモードで機能する新しいカーネルが装備された。その結果、Windows 95は、Windows NTに匹敵するプリエンプティブなマルチタスクを実現し、単独のアプリケーションの暴走に対しても、被害を最小限に食い止める強靭さを備えた。
三番目の利点は、現在のWindows 3.1環境との高度な互換性の維持にある。システム全体は、32ビットのカーネルやドライバを利用するものの、MS-DOSやWindows 3.1で使われていた周辺機器をサポートするための16ビット・ドライバ類も、みなサポートされる。もちろん、アプリケーションもすべて使えるようになっている。
これら3つのメリットの他にも、システムリソースの拡張やアプリケーションの切り替えを容易にするタスクバーの採用に、新しいファイル管理ツールとなるエクスプローラの搭載など、盛りだくさんな機能強化が計られている。これらに加えて、さらに大きな魅力の一つが、ネットワーク・コンピューティングを加速する、数々のツールや新機能にある。

★ネットワーク・コンピューティングを加速する


Windows 95には、世界中のコンピュータにアクセスすることを可能にできる高度なネットワーク技術が、凝縮されている。
まず、Windows 95は、パソコンで使われている代表的なネットワーク環境であるWindows NTとネットウェアに対応したプロトコルを備えている。また、インターネットをはじめとしたUNIX系のネットワークで使われるTCP/IPプロトコルも用意している。さらに、Windows NT ServerとSNA Serverを経由することによって、汎用コンピュータへのアクセスも可能になる。したがって、あらゆる規模のネットワーク環境において、個人が利用できるクライアントになるわけだ。
これらのネットワーク用プロトコルに加えて、Windows 95には、マイクロソフトが独自に提供するオンラインサービスであるThe Microsoft Networkのアクセス用ツールが添付されている。The Microsoft Networkは、世界的な規模で運営される新しいパソコン通信サービスで、日本にもアクセスポイントが設けられ、シアトルにあるサーバーに接続することが可能になっている。この他に、プラスパックとして提供されるCD-ROMには、インターネット上のWWWサーバーを閲覧するためのブラウザも提供される。
その上さらに、受信トレイと呼ばれる次世代の電子メール用アプリケーションにアクセスするクライアントソフトも標準添付される。受信トレイは、マイクロソフト純正の電子メールシステムに対応するだけではなく、The Microsoft Networkの電子メールや、インターネットなどのメール配送システムにも対応し、利用者に対して、一元的なメールクライアント環境を提供してくれる。このWindows 95に装備されている受信トレイと、Windows NT Server用に開発されたExchange Serverを組み合わせて利用すれば、電子メールシステムだけではなく、より高度で充実したネットワーク環境におけるワークグループ・コンピューティング・システムを構築することが可能になる。
したがって、もはや企業の中でWindows 95を使う上において、ネットワーク化は避けて通ることのできないテーマになっている。また、Windows 95を使うからには、ネットワーク環境を構築しなければ、その真価を発揮することができない。Windows 95は、わずか二台のパソコンだけでも、ピアツーピア型のネットワークを提供する。さらに、Windows NT Serverが加われば、セキュリティ機能に優れ、BackOfficeなどの充実したネットワーク用アプリケーションを活用できる環境も構築される。
つまり、Windows 95のネットワーク環境にとって、最適なサーバーはWindows NT Serverであり、その準備は、今からでももう導入をはじめられる状態にあるのだ。



ネットワーク関連のツールも充実した

★Office95もやってきた


Windows 95の登場に合わせて、マイクロソフトのOffice製品も、新バージョンになった。Windows 95の32ビット環境に合わせて、32ビット版のアプリケーションとなる。32ビットコードによる処理性能のアップや高機能化を実現し、Windows 95のキラーアプリとしてかなり重要な存在となった。中には、Office95のために、Windows 95を選ぶユーザーも出てきた。
旧Windows 3.1では、アプリケーションの利用において、システムの高機能化やマルチタスク処理によって、メモリやシステムリソースの消費が増大し、限界が見えてきた。そのため、ネットワーク環境でアプリケーションを中心に使うユーザーの中には、Windows NT Workstation環境を望む声が高くなっていた。しかし、Windows NT Workstaionでは、動作のために必要とされるハードウェア資源が、Windows 3.1よりもハイコストになるため、ノートパソコンや低価格なデスクトップ機を大量に必要としている企業には、負担が大きくなってしまう。そのため、Windows NTよりも低いハードウェア性能で、ほぼ同じネットワーク環境が得られるWindows 95に、企業の期待もかかっているた。こうした需要に応えるWindows 95であれば、8MB以上のメモリと、i486系以上のCPU性能があれば、充分快適に動作した。


(著者:田中亘 wataru@yunto.co.jp)







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