Windows よもやまばなし

富士ソフトABC株式会社 横浜システム部
技術グループ 樫山 宏信
kasiyama@fsi.co.jp



Windows 2000 Training Initiativeを受講して

 この度、「Windows 2000早期立ち上げプロジェクト」の一環で、マイクロソフト主催の「Windows2000 Training Initiative」の「Microsoft Windows 2000ディレクトリサービス」のセミナーに参加してきましたので、その状況をお届けしたいと思います。何らかの参考になれば幸いです。

 豊洲の日本ユニシスのビルにおいて、11月8日から12日までの5日間、10時から17時まで缶詰状態で行われました。このビルは、29階建ての綺麗な建物で、道路以外周りは全く何もない感じであり、健全な環境で受講できました。
 トピックスとしては、値段の上限の無い昼食券をいただき、1階や29階の見晴らしが良い食堂で思う存分食事が堪能できたことと、1050円分の自販機カードをいただき、キッチリ使用させていただいたこと、またMSのマウスパットとポストイットをいただいたことでしょうか。(あまりセミナーに関係ありませんが)
 セミナー会場の雰囲気は、実習用のパソコンはわりと新し目でサクサク動くマシンで、机などは狭さを感じず、部屋もゆったりと利用していました。トイレや、喫煙所もしっかりとしており、研修用のスペースおよび、自習用のスペースと思われる場所まで用意されていることにビックリしました。実際に、何人かの方がいろいろと自習されていたようです。

■セミナー内容について
 説明で利用されたWindows 2000の版数はBeta3版で、RC版とは、若干違っているとのことで、制限事項もいくつかありました。
 演習では、ハンズオン形式のものが含まれていましたが、最初から開催者側で設定してある部分が多くあり、もう少し自分達でさわれる部分が多く有った方がもっと有意義なのかなと思われました。
 テキストは、A4版で500ページを越えかなり分厚く、重たい物でした。また、内容的は少しまとまりの無さがあり、ちょっと見づらい感じがしました。
 意図的に読んだだけでは分らないようにしてあり、セミナーのキーにより暗号が解けるのかなとも思いましたが、実際もう少し統一感を持たれた方が良かったのではというのが実感です。
 システムの構築などの話では、マイクロソフトとしての理想的概念が多く論じられましたが、実習でも実際の操作に即した部分が少ない感じを受けたので、今後私達がセミナーを開催する際や所内教育をして普及させていく上にあたって、不足を感じた部分を補っていこうと思います。
 演習問題については、理想での答えが多くあり、現実的でない回答も見うけられました。もう少し設問の工夫が必要だなと感じています。
 なお、本コースは「Microsoft Windows 2000ネットワーキングサービス」コースと同じで「Microsoft Windows 2000アップグレード」コースを先に受講することが必要だったようで、前提部分がないところでかなり苦労しました。今回の受講は、学生時代を彷彿させるような気持ちで受講することができ、自分の技術力を高める欲求を触発される場として良い場でした。

■Active Directory(AD)について
 たしかに、管理者などにとっては、便利なものになるであろうというのが正直な感想です。ただ、管理者以外の人にとっては、特にADによってもたらされるものは少なく、管理者にとっても、便利なのは導入した後であって、実際的には、導入時にいろいろな問題が発生することが予想され、かなりの検討や検証の時間が必要だろうと思われます。
 また、既存のシステムをそのまま移行できるところであれば、導入にかかる時間等は、少ないでしょうが、今までのWindows NT4.0でのシステム構築をしていた場合、ADに移行できやすい環境を作られているところは少ないのではないかと思われました。基本的にADの場合は、すっきりとした上から下への構造が理想とされているので、ADの導入を機会に全体的なシステムの見直しをするには、良い機会でしょうし、そのような提案でのビジネス展開ができると思います。
 ADを導入すると、セキュリティの強化、権限の分散、資源管理の分散などができるので、すっきりとしたものになり、しっかりとしたシステム運営ができそうです。また、今までの管理ツールなどは、いろいろなものを組み合わせて運営していく感じでしたが、やっと統一したツールで、行うことができる印象を受けました。

■おわりに
 このセミナーを受講して、米国で来年2月17日頃と聞いているWindows 2000の発売が楽しみになって来ました。部所内でもチームを組んで勉強及び啓蒙に着手しているところですが、入社以来ずっとWindowsに関わっていますので、めげずに今後もつきあっていきます。


Contents         Windows Consortium ホームページ