活動報告



●第74回セミナー<ビジネス・イントラネット委員会主催>

 日 時:平成10年6月24日(水) 13:30〜17:00
 会 場:錦糸町アビリティガーデンホール
 参加人員:32名
 テーマ:「オラクルで実現するWindowsソリューション概要」
  第1部 『Oracle8 on NT製品戦略と今後の動向』
       日本オラクル株式会社 営業統括本部 NT事業推進部
       マーケティンググループ 針生 達也様
  第2部 『超軽量クライアントデータベースOracle Liteと製品紹介』
       日本オラクル株式会社 製品事業本部 NTソリューション推進部
       モバイルマーケティング担当 間瀬 陽子様
  第3部 『Oracleが描くJava戦略』
       日本オラクル株式会社 営業統括本部 NT事業推進部
       マーケティンググループ 北嶋 伸安様

 今回のセミナーは、アビリティガーデンホールにおいて「オラクルで実現するWindowsソリューション概要」をテーマに日本オラクル社の3講師によりお話をいただきました。出席者には、CD-ROM「Oracle8 Workgroup Server トライアル版」、「Oracle Lite R3.0 トライアル版」が配布されました。

セミナー会場

 第1部では針生講師から『Oracle8 on NT製品戦略と今後の動向』について、@リレーショナルデータベース管理システムに求められる基本要件、AOracle Workgroup Serverの特徴、BOracle8 Enterprise Edition for Windows 95/NT、COracle8 Personal Editionと、4つに分けた説明がありました。

針生講師

 @ では求められる要件としては、より高速なデータ処理、より高度なデータ処理、より柔軟なデータ管理機能、ノートラブルがある。Oracle8がこれらに具体的にどう対処しているか、またOracleデータベース製品群とOracleの製品ポジションの説明がありました。
 A では、完璧な基本機能、楽々インストール!! 楽々設定!!、楽々開発!! 楽々運用!!、ネットワークに強い!!、処理が速い!!、ノートラブル!!、と図解による大変分かりやすい説明がありました。
 B では、Oracle8 Enterprise Editionのフォーカス・ファンクション、拡張性が求められるWindows NTシステム、多くのユーザーサポート、パーティショニング・テクノロジー、パラレルDML、Oracleクラスター・テクノロジー、リカバリ・マネージャ、についての説明がありました。
 Cでは、Oracle8 Enterprise Editionの用途は、データベース・オブジェクトの設計と開発、Oracle環境内のデータベース・アプリケーションの実行である。その製品概要、Oracle Object for OLE V2.2、Oracle Lite R3.0、Oracle8 Products on Windows NTロードマップの説明に続き、Oracle8対応書籍の紹介がありました。

 第2部では間瀬講師から、『Oracle Lite R3.0と製品紹介」について、@今、何故モバイルか?、Aクライアント・データベースOracle Liteの製品コンセプト、BOracle Lite R3.0ソリューション、と3つに分けた説明が行われました。

間瀬講師

 @ では、企業システムの充実、ビジネス環境の変化、ITの進歩により昨今、モバイル技術とその活用が本格化した。その環境でのデータベース活用を考えたとき、クライアントにデータベースを搭載したら、サーバー側の負荷を下げることができ、またいつでもどこでもデータを利用することができるようになる。この場合、データベース・サーバー上の必要なデータをクライアント・データベースに格納し、通常時はクライアント・データベースに対して処理を行い、あるタイミングでサーバー側とクライアント側のデータの同期をとることとなる。今までのソリューションでは、実現が困難のため軽くて高性能なOracleデータベースの開発が必要となった。
 Aでは、クライアント・データベースの条件(最小限のシステム・リソースでも快適に動作すること、リレーショナルデータベースとしての機能を十分に備えていること、データベース・サーバーとクライアント・データベースの両方で更新が可能で、かつ確実にデータの同期がとれること、コストを最小限に抑えられること)、Oracle Lite5つの特長(超軽量データベース、Oracle8と完全連携できる本格的レプリケーション、豊富な通信手段への対応、Java対応、多くの標準プログラムインターフェイスに対応)、続いて個々の特長の詳細、Oracle LiteとOracle8 Personal Editionの相違・共通機能、動作環境についての説明がありました。
 Bでは、“こんなところにOracle Lite”ということで、「営業マンの情報武装に」、「修理点検業務に」、「施工管理もお手元で」、「運送業はデータも運ぶ」、「POSシステムの端末に」、「看護婦さんのお仕事に」、「人がいなくてもデータ管理」、「パッケージソフトの部品として」、「いつでもどこでもショッピング」と多くの事例についての説明がありました。

 第3部では北嶋講師から『Oracleが描くJava戦略』について、@OracleのJava戦略、AOracle8とJava、BOracle LiteとJava、と3つに分けた説明が行われました。

北嶋講師

 @ では、OracleがJavaに対してどのようなアプローチを行うのか、実際に提供している機能や今後どのような機能・ツールを提供するか、Oracleがすべての階層にわたる総合的サポート(新しいアプリケーションの開発、現在のクライアント/サーバー・アプリケーションの統合および進化、RDBMSの中でのJava NCAアプリケーションの使用が100%可能になる)、OracleのJavaサポート(Oracle8のJavaサポート機能、Java開発ツール)、Oracleの300% Pure Java戦略、についての説明がありました。
 A では、Oracle8が実際に提供するJavaの機能、すなわちリレーショナルデータベースにアクセスするためのインターフェイス、JavaのアプリケーションからどうやってOracle8にアクセスするのかの機能について、特にJDBCについて強調した説明がありました。具体的には、JDBC:SQLアクセスのためのJavaライブラリ、SQLJ:Java埋め込みSQLプリプロセッサ、Javaストアド・プロシージャの3つについてサンプリングコードを示しながら、かなり技術的に詳細な説明が行われました。
 B では、Oracle Lite が米国のキャッチコピーでは“The Client Database for Java”と呼ばれているかその所以の説明がありました。Oracle Liteは完全Java対応で、4つの機能(ストアドプロシージャとトリガ、ネイティブJDBC、専用のJavaアクセス・クラス、Javaレプリケーション・クラス)をサポートしている。2つのインターフェイス(リレーショナルモデル:JDBC使用、オブジェクトモデル:JAC使用)があり、相互の使い分けができる。このようにOracle Liteは完全Java対応のため、企業システムでJavaアプリケーションの使用が容易にできるようになる、とのことです。

 ご出席の皆さまからのご意見です。
 第1部では、「説明がとてもよく、パンフレットも分かりやすかった。ただ開発するための説明をもっとして欲しかった」、「今後色々な場面で活用させていただくことになると思うので、動向などが理解できよかった」、「Oracle7等の旧バージョンと比較して優位な点について詳しく説明をききたい」、「もう少し細かい説明も聞きたかった」、「各製品の違いをもう少し具体的に説明してもらえると良かった」、「製品概要が大体分かった」、「Oracle8製品の特徴等理解できて有用だった」です。
 第2部では、「現在システム構築中であり、DB関連を調査検討中であるがOracle8とLiteとの関係が非常に有用であろうと思われる。デモ版で検討していきたい」、「戦略的に取り入れるメリットがあると思った」、「トランザクション処理が完全にできるのか疑問が残った」、「アプリケーションの検討が必要である」、「Oracle8とLite間のレプリケーションの仕組みをもう少し知りたかった」、「Oracle Liteは今後の多様なビジネスに対して面白い製品だと思う」、「Personal EditionとOracle Liteとの違い等分かりやすかった」、「実用例があってとても良かった」です。
 第3部では、「講師の理解度が高く気持ち良く聞けた」、「JDBCは非常にいいもののようであるので、開発での使用を検討したい」、「Java自体のスピードに問題があると思われる」、
セミナー全体としては、「Oracle社の今後の戦略が分かり、良かった」、「内容的には非常にいいもので、現開発のヒントとなるものが取得できた」、「1、2部の時間を短くして、3部の時間を増やして欲しかった」です。沢山のご意見をいただき、ありがとうございました。


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