活動報告



● 第73回セミナー(セミナー企画委員会主催)実施報告

 日 時:平成10年6月17日(水) 14時00分〜17時00分
 会 場:テラハウスB1F テラホール(東中野)
 参加人員: 51名
 テーマ: Site Serverと開発事例紹介
 構 成:
  第1部 「開発事例紹介」
       イースト株式会社 取締役コミュニケーション事業部長 下川 和男様
  第2部 『Site Server3.0』
       マイクロソフト株式会社 ビジネスシステム製品統括部 第二部
       Site Serverプロダクトマネジャー  高沢 冬樹様

セミナー会場

 第1部では、下川講師からSite Serve2.0を使用した商品販売システムの構築事例として、コミック本の検索販売システム「マンガパック」と書籍販売システム「燕館(大修館書店)」について、実際のユーザー側からみた操作、Site Serverが威力を発揮する販売者側から見た操作および開発作業の概要についてお話がありました。

下川講師

 「まんがぱっく」の事例説明では、同システムは7000冊のコミック本の新刊情報、コミック検索とショッピングを行っている。データ構築にはSQL Server 6.5を使い、検索と販売にはSite Server2.0を使っている。その検索画面、検索結果、購入ボタン、バスケットと一連の流れについて概要説明がありました。
 「燕館」の事例説明では、稼動環境、運営体制、基本設計、顧客管理、セキュリティ、オーダー確認、オンライン販売と多岐にわたり、詳細な説明が行われました。
 続いて、Site Serverにおける管理画面、注文管理、顧客管理、プログラム開発、機能追加、プログラミング、開発工数、選択理由、開発の要点について実際の開発事例に基づいた説明が行われました。開発の最高責任者である下川取締役による多面からさまざまな情報を含めたお話は大変貴重なものでした。特に、開発の要点ではシステムを作る前の理解(幅広くある関連システムや英文資料、自前システムでの試行)が非常に大変であるが、理解してしまえば4人月位の工数で開発は容易である、とのことです。

 参考サイトは、次です。
・http://www.mangapac.com
・http://www.taishukan.co.jp
・http://www.microsoft.com/japan/bkoffice/csstdy/mangapac/

 第2部では、高沢講師からエレクトリック・コマースの基幹サーバー製品であるMicrosoft社のSite Serverについて最新の3.0を中心にした解説がありました。

高沢講師

 Site Server3.0には、ナレッジマネジメントシステムを実現する「Site Server3.0」と電子商取引システムを実現する「Site Server3.0,Commerce Edition」の2つがある。
 「Site Server3.0」は、@パブリッシング、ASearch & Deliver、BAnalyzeと3つのサービスを提供する。@では、コンテンツ製作者、サイト編集者、サイト管理者のためのコンテンツのサブミット、承認、展開作業を簡単かつ効率的に行う環境を提供する。Aでは、あらゆる情報源から、適切なタイミングで適切なユーザーへの自動的な配信や企業内の横断的な情報検索サービスを提供する。Bでは、統合されたサイトの利用状況とコンテンツの分析を通じて、Webサイトにおける投資効果の最大化を支援する。これら3つの機能についてのシステム概要、システム構成、デモをまじえた説明がありました。続いて、Version2.0より機能強化されたコンポーネントや新機能、Version3.0の利点(包括的で強力、投資対効果、ビジネスの生産性の3つについて具体的に)および利用シナリオについての説明がありました。
 「Site Server3.0,Commerce Edition」は、@プロモーション、Aトランザクション、Bアナリシス、3つのサービスを提供する。@では、ターゲットを絞りこんだ広告やマーケティング、パーソナルなプロモーションなどを提供する投資効果の優れたコマースサイトおよびアプリケーションの開発を支援する。Aでは、セキュアでスケーラブルな受注の受付、管理、および業務アプリケーションのルーティングによりオンライン事業を円滑に遂行する。Bでは、よりビジネスを成功させるために消費者あるいはパートナーの購買・利用状況を理解する。これらの機能について、プロモーション、トランザクション、Commerceインターチェンジパイプライン(CIP)については、企業間アプリケーション連携・業務アプリケーション間の統合・CIPによるアプリケーション連携・パイプラインエディタ・CIP以外との連携の説明、アナリシス、ネットワークビジネスの運営などについて、MSプレスのデモやMS自社内のマーケットの例を引きながらの説明のあと、Version2.0より大幅強化された機能や新機能、利用シナリオと利点、3つの適用事例についての説明がありました。Site Server3.0はBackOffice製品群の中でもWindows DNAアプリケーションを作っていく上での中核的な製品として位置付けが強化されたものであり、DNAを理解すればSite Serverの理解は容易である、とのことです。

 参照サイトは、次です。
http://www.microsoft.com/japan/products/SiteServer/

 セミナー受講の感想としましては、第1部では、「実際の開発事例なので実践的で、とても参考になった」、「Site Serverの構築事例はなかなか聞く機会のないものであるので、大変有益であった」、「Windows NTでの運用という切り口にも興味がある(開発について大体のイメージが掴めた)」、「とても分かりやすかった」2件、「決済部分、セキュリティ、顧客管理についてもう少し詳しく説明して欲しい」です。
 第2部では、「企業間商取引機能の詳細を今後期待したい」、「Site Server3.0が強力すぎるためか、全体像がうまく理解できなかった」、「もう少し実例に基づいた説明が欲しかった」、「もう少しデモを中心に解説していただきたかった」です。
 今後の希望セミナーとしては、「BackOffice系の事例集(特に今回のようなSite Server、Exchangeなど)」、「Site Serverの企業間商取引機能の詳細」、「NT 5.0関係」、「ECの情報を講習できる機会を」のご意見がありました。


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