Microsoft BackOffice ロゴ説明会」報告
Windowsコンソーシアム事務局 田中 一彦
kztanaka@fsi.co.jp
Microsoft BackOffice ロゴ説明会」が5月14日(木)に品川プリンスホテルで開催されたましたので、概要を報告いたします。
プログラムと講師の方は以下の通り。
1. マイクロソフトのビジネスシステム製品戦略
マイクロソフト株式会社 常務取締役 長谷川 正治 氏
2. Microsoft BackOfficeによるシステムソリューション戦略
マイクロソフト株式会社ソリューションデベロッパー事業部事業部長 東 貴彦 氏
3. BackOffice対応アプリケーションの意義
マイクロソフト株式会社ソリューションデベロッパー事業部課長 寺田 雄治 氏
4. BackOffice Authorized Testing Centerのご紹介
BackOffice Authorized Testing Center 事務局 今関 茂樹 氏
先ず、長谷川正治氏より「当初は、小規模にBackOfficeロゴ説明会を行う予定であったが、等説明会に出席される方々があまりにも国内の主要な企業の重要な方々であることなどから、BackOffice Authorized Testing Centerを開設するに至った経緯と、マイクロソフト社のビジネスにおける方向性についての考え方を、取り上げた方がいいのではないかと、急遽アジェンダを変更することとした」の前置きの後に、本題「マイクロソフトのビジネスシステム製品戦略」お話がありました。
1. コンピュータにおけるPCアーキテクチャの再定義
2. Digital Nervous System
人間の体になぞらえたコンピュータによる企業の神経中枢システム
3. Windows DNA
マイクロソフトの提唱する3階層モデル
4. マイクロソフト製品のオーバービュー
続いて東貴彦氏より、「Microsoft BackOfficeによるシステムソリューション戦略」と題した説明がありました。
1. ソリューションの普及活動の現状
2. ソリューションの開拓普及を進める上でプラットホームになっている基本技術の動向
3. ソリューションデベロッパー事業部の活動内容のご紹介
3番目に、「BackOffice対応アプリケーションの意義」と題して、寺田雄治氏の説明がありました。
1. Microsoft BackOfficeとは
・ システム構築・アプリケーション開発に必要なサービスを提供
- RDB、メッセージストア、etc
・ アプリケーションによる対応が不可欠
2. Designed for BackOffice ロゴプログラムの目的
・ ユーザーが優れたアプリケーション製品を選択する基準を提供
・ 対象となるアプリケーション製品と、Microsoft BackOffice製品群との親和性をアピール
・ 以上2点を元に、サーバーアプリケーションマーケットの拡充を図る
3. ロゴの持つ意味
・ 対象となるアプリケーション製品が、ロゴ取得の要件を満たし、BackOfficeとの統合性が証明されたものであることを示す。
・ Microsoftもしくはテスト機関が、アプリケーションの動作・品質等を保証することを意味するものではない。
4. ロゴプログラムの対象となるプロダクト
・ サーバーアプリケーション
・ クライアントアプリケーション
・ ハードウェア
- PCサーバー、周辺機器など
5. ロゴを取得するための要件
・ サーバーアプリケーション共通要件
- Windows NT Serverのサービスとして動作
- ネットワークプロトコル非依存
- ユニファイドログオンの実現
(Windows NT のログオン機能を利用し、独自のユーザー認証を行っていないこと)
- Systems Management Server による配布が可能であること(PIF、MIFのサポート)
6. ロゴを取得するための要件
・ サーバーアプリケーション個別要件
- Internet Server 関連のアプリケーションであれば、拡張用にISAPIが、サポートされていること
7. ロゴを取得するための要件
・ クライアントアプリケーション共通要件
- SMSサポート
- Win32クライアント
- サーバーに対するアクセスに適切なインタフェース(MAPI、ODBC、SNA、API、等)を利用していること
8. ロゴ取得要件についての補足
・ 要件は、アプリケーションの機能によって異なる
・ アプリケーションの機能上、該当しない要件をサポートする必要はない
・ あくまでも“BackOffice依存”ではない
9. ユーザーメリット
・ BackOfficeロゴ対象アプリケーションの利用により、
- 統合されたセキュリティモデルの利用が可能
- アプリケーション毎に、個別のログオンを行う必要がない
- システム構築時の、アプリケーション結合のための追加開発が不要
- 導入時の検証コストの軽減
10. ISVメリット
・ =ユーザーメリット
- 商品競争力の向上
- ユーザーの商品選択の際に有利
・ Microsoftが提供する、各種共同プロモーションプログラムのご提供
11. ロゴプログラムの現状
・ Worldwideで600タイトル以上のライセンス実績
- http://www.microsoft.com/isapi/hwtest/backoffice/soft.idc?Letter=%
・ 日本製プロダクトの取得件数増加に期待
12.プロモーションプラン
・ Web等を通じた、当該ロゴの認知度の向上
・ 貴社プロダクト紹介ページへの弊社サイトからのリンクのご提供
・ 展示会等における、弊社ブース内展示スペースの優先的ご提供
・ ロゴ取得済みプロダクトご紹介冊子の作成(予定)
最後に、「BackOffice Authorized Testing Centerのご紹介」と題して、今関 茂樹 氏の説明がありました。
1. BackOffice Authorized Testing Centerとは
基本的にマイクロソフト社が規定したロゴハンドブックに基づいて機能を確認していく。機能確認した結果はレポートとしてマイクロソフト社へ送られ、実際にはそちらで承認を行う。
2. 従来のBackOfficeロゴ認定申請
従来は、テストセンター、特にDesigned for Microsoft BackOffice と言うのは、米国のVeriTest社でやっていた。こちらでも当然日本語のアプリケーションのテストも行っていたが、日本のアプリケーションベンダーから見ると、いくつかの問題点があった。
言葉が英語であるためと、時差があるため緊密な意思の疎通がし難い。
環境、OSの違いにより(日本語の機能が無いために)動作しないアプリケーションが有る。
商習慣の違いよる日本独特の機能が、理解されにくい(特に業種・業務ソフトウェア)機能があり、その辺を理解してもらうためにアプリケーションベンダーさんがかなり苦労しなければならなかった。
3. 今後のBackOfficeロゴ認定申請
当然日本語でコミュニケーションが取れるので、緊密な意思の疎通が出来る。
環境が日本語環境(日本語版のOS、BackOffice、各ソフトウェア)による機能確認ができる。
また、実際の承認はマイクロソフト本社が行うので、その際のコミュニケーション、補足資料の提出等は、すべて、BackOfficeのテストセンターが行う。したがって従来のアリケーションベンダーさんがされていた英語による苦労と言うものがまったく無くなる。
4. BackOfficeロゴ取得の方法(申請)
テストセンターに対し申請書を作成していただく。
連絡先、テストアプリケーション、テストアプリケーションの環境等を記入していただくが、これは、事務局側で事前に作業規模を調べるためのもの。
これを直接事務局まで送っていただくと、事務局からFAX、電話等で連絡をさし上げる。
事務局で契約書(2通)を作成しアプリケーションベンダーさんに送付される。
1通目は、アプリケーションベンダーさんとテストセンターの役割分担と、テストセンターの作業範囲を説明するテスト契約書である。
2通目はBackOffice ロゴ取得後、どういった運用が可能かという事が細かく規定されているBackOfficeロゴライセンス契約書である。実際には、テストに合格されてロゴ認定の実務に入ってから必要なわけですが、予め、テストを受けられる前からその内容について知っておいて頂く等の意味合いも含まれている。
費用に関する請求書と、以降のコミュニケーションを行う際に使用するテスト番号を発行する。
契約書の返送と、テスト費用の振込みをしていただくと実際のテストに入る。
5. BackOfficeロゴ取得の方法(テスト)
テスト環境を作成するのに2つの段階が有る。
まず、テスト環境の確認を行う。関連するすべてのアプリケーションソフトの準備を行う。このときは、テスト対象アプリケーションはその時点で販売されている製品パッケージで無くともく、販売予定の製品パッケージと同等品であればよい。
その段階で、テスト対象アプリケーションを事務局でお預かりする。
また、テスト対象アプリケーションと連動して動作する他のアプリケーションは、BackOfficeロゴ取得済みで無ければならない。
テスト環境の確認が終わると、事務局側で基盤的な環境の作成を行う。その後、アプリケーションベンダーさんにテスト対象のアプリケーションをインストールして頂くと同時に、テストデータの作成を行っていただき、テスト環境の作成が終了する。
テスト環境の作成が終了すると、事務局でBackOfficeロゴハンドブックに基づきテストを実施し、その結果をレポートとしてマイクロソフト本社へ報告する。
6. BackOfficeロゴ取得の方法(承認・制作)
マイクロソフト本社で認定評価を行い、問題が無ければ、ロゴライセンスの承認となり、ロゴライセンス契約書がアプリケーションベンダーさんへ戻される。
マイクロソフト社からロゴデータの入手方法及び、承認等にかかわる書類がでるので、それに基づいてアプリケーションベンダーさんでは、製品パッケージの制作をすることになる。
アプリケーションベンダーさんには、実際に作成されたロゴ認定マーク入りの製品パッケージを2つ事務局に送っていただくことになる。
1つは、事務局で、テストした製品とまったく同一であることの確認に使用される。
もう1つは、マイクロソフト本社へ送られる。これは、ロゴ認定の終わった製品の報告の意味と、その後の、マイクロソフト本社でのBackOffice製品のテスト及び、ブラッシュアップ等に使用される。
7. BackOfficeロゴ認定基準の情報
Webサイトで公開。
日本語版(抄訳)
http://www.microsoft.com/japan/bkoffice/logo.htm
英語版
http://www.microsoft.com/backoffice/designed
まずは、日本語版を読んで頂き、詳細は英語版で確認して頂きたい。
8. BackOfficeロゴ認定概要
・TCP/IPを使用して通信
・Windows NT Serverのサービスとして動作
・Windows NT Server のユニファイドログオンを実現
・MAPIを使用
・ODBCインターフェイスを使用
・ISAPIを使用
・インターネットコネクションの確立
・SMSを用いてインストール、アンインストール、
SMSクライアントにサイレンとインストールが可能
・SNA Sever経由でメインフレームと通信
9. BackOffice Authorized Testing Center の連絡先
〒108-0014
東京都港区芝4-7-8 芝サンエスワカマツビル5F
Tel 03-3451-9824
Fax 03-3451-9825
電子メール botc@mtj.biglobe.ne.jp
月曜〜金曜日 10:00〜17:00
ただし、祝日及び弊社の定めた休日を除く
最後に次のように結ばれました。「この4月18日に開設してからかなりのお問合せを頂いている状況ですが、BackOffice Authorized Testing Center、ロゴテストというと、皆さんには試されるという意識が強いような感じを受けられます。どちらかと言うと、BackOfficeロゴというのは、いかにたくさんのパッケージを集めて相乗効果を狙っていくかというところに有ります。Testing Centerもその主旨に則って動いていきますので、日本の自動車免許のように落とすのが目的ではなく、いかに拾い上げるのかというのがTesting Centerの使命だと思っています。
従って言葉通りテストを行う、というのではなく、マイクロソフト社のBackOfficeロゴハンドブックに乗るようにする手助けをさせて頂く為のセンターだ、と言う位置付けにしたいと思っています。現在、お持ちのパッケージ製品で、不安な部分についてもお気軽に質問をぶっつけていただいたら有り難いと思います。
実際のテストには費用がかかってまいりますけれども、その前の細かな仕様の確認、及び、ロゴハンドブックの解釈の部分については、事務局としても手助けをさせていただきたいと思っております。」
Contents
Windows Consortium ホームページ