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<プレス コンファレンス>

● 日本オラクル プレス コンファレンス(1月20日)

 1月20日、「Oracle Developer Conference Japan 1997記者コンファレンス」がホテル ニューオータニ幕張にて開催されました。出席者は米国オラクル社から製品部門エクゼクティブ・バイスプレジデント デリー・カブセネル(Derry Kabcenell)氏、サーバー・マーケティング担当バイスプレジデント マーク・ジャービス(Mark Javis)氏、プロダクト・マーケティング担当バイスプレジデント デニス・ムーア(Dennis B. Moore)氏、日本オラクル株式会社からは、代表取締役社長 佐野 力氏、常務取締役マーケティング本部ゼネラルマネジャー 新宅 正明氏です。

 

 佐野社長の挨拶の後、「NCAの全貌と今後の製品展開の方向性」と題しデリー・カブセネル氏、マーク・ジャービス氏のお二方から、続いて「インターネット/イントラネットに向けたオラクルのツール製品戦略」と題しデニス・ムーア氏から講演が行われました。各セッションの後には熱心なQ&Aが展開されました。

佐野社長の挨拶を紹介します。

佐野社長
 

 「私どものDeveloper Conferenceは開発者の方にオラクルの先端技術を理解していただく3日間のコースです。今日ここに来ておりますオラクルの開発部門のトップの3人、製品関係のトップマネージメント、最近できましたOracle NC Inc.から2人、それからSunのJava関係のスピーカーたちが63のテクニカルセッションでお話いたします。これは有料であり、3日間で6万円位のお金を開発者の方が払って参加するという催しものです。昨年1月OW(Oracle Open World)を催したのですが、OWと今日のDeveloper Conferenceの違いは、OWはテレビコマーシャルなどでもっと広く一般に呼びかけてやるものであり、一方Developer Conferenceの方はクローズで有料で、しかも非常に中身の濃いものです。
 私が7年前オラクルに入社したその月に米国にUser Conferenceがありそれを見に行ったのですが、5日間のコースでなんと700ドル、当時のお金で10万円近くのお金を払って聞きにくるのです。当時日本の会社ではお金を払ってセミナーに参加することは有り得ないことでした。普通、メーカーさんのセミナーではお金を払って聞きにいくことはほとんどない。ほとんどが無料がである。米国と日本では何が違うかということをずーっと考えていたのですが、新しい技術は本当に必要な人はお金を払って聞きにくる、ここが違うんだということが分かったわけです。
 昨年のOWは無料でしたけれど、今回有料でやっています。おかげ様で800人が3日間来ていただけるということで、日本でも本当にテクノロジーをきちっと伝達すればお客様がきてくれるということに確信を持った次第です。 今年のOracle Open Worldは4月16、17日に東京のビッグサイトで開催されますが、もっと沢山の人を集めようと思っています。これは、無料です。
 オラクル社としてのネットワークコンピュータの発表は、昨年のOWではローレンス・エリソン会長が来日してこの場所で全世界に向けてやりました。
 今この4月は是非ともネットワークコンピュータが実際どのように動くかをお見せしようと思っています。今日ここにいらっしゃった3人のオラクルの開発部門のトップの方たちはこのネットワークコンピュータの基本的なアーキテクチャーやWebツールについてこれから語りまが、こういった基本的なソフトとネットワークコンピュータがいよいよ今年は動き出すようになりました。
 私どもは去年1月にネットワークコンピュータを発表しました。1996年はこのNCに関して第1回戦であったわけですが、今年はいよいよ第2回戦に入っていくと思っています。おかげ様で去年の初戦では5月にはIBM、アップル、ネットスケープなど5社と、また70社におよぶパートナーと一緒になってこのNCを推進してまいりました。
 我々は去年の成果として初戦においてオラクルのNCは一応勝ったと思っています。理由は非常に簡単です。年末になってインテル社がNCのチップを作るということを発表し、来年の春出てまいります。もう一つ決定的なのはネットワークコンピュータなどはクレイジーだ、考えられない馬鹿なものだといっていたM社が年末になっていよいよやらざるを得ないということで、面白いことにNetPCなどという名前を付けて出してきたということです。我々はこのNetPCをじっと見ていまして、最初の“N”と、最後の“PCのC”これはいいと、ただし中身を全部落とせばNCのグループに入れてやろうと、今そういう風に私は思っているということです。(笑い)
 今日は私どもの本当に開発部門のトップがきていますので、佐野はこんなことを言って張り切ってやっていますけれど。」
 続いてデリー・カブセネル、マーク・ジャービス、デニス・ムーア3氏の紹介がありました。
 デリー・カブセネル氏は全てのオラクル製品の企画、開発、出荷、保守の総責任者である。奥様は小学校まで静岡にいた日本人であり、米オラクル社でUNIX関係のバイスプレジデントとして働いている。とても相撲フアンであり相撲のことなら何でも知っている、取り組み内容もPC TVで見ている、このコンファレンスに彼を呼ぶときは相撲のやっている時に限るとのことです。
 マーク・ジャービス氏はデータベース、システム管理、ネットワーキング、セキュリティ、Web製品などを含むオラクルのサーバー製品のマーケティングの責任者である。英国人であり、奥様はオランダ人である。
 また、デニス・ムーア氏はオラクルの開発用、エンド・ユーザー用、ニューメディア用のツール、ニューメディア・アプリケーション、グループウエアに関するプロダクト・マーケティングの責任者である。奥様は韓国人で3年前に結婚し、アジアにはいつも来たがっているが、なかなか来られない。

 最初の講演は「NCAの全貌と今後の製品展開の方向性」と題しデリー・カブセネル氏、マーク・ジャービス氏のお二方から行われました。内容については、本誌巻頭に「WinViewインフォメーション特集」で紹介がありますが、佐野社長から熱烈な相撲ファンであるとの紹介をうけ次のような発言がありました。
 デリー・カブセネル氏「私が相撲好きであるということは、佐野社長の方からお話があった通りです。貴乃花が早く怪我から立ち直ることを願っており、また早く優勝して欲しいと思っています。」
 マーク・ジャービス氏「私はデリーおよび佐野社長のように相撲の専門家ではありません。しかし私も相撲は非常に好きです。残念ながら体の大きさもあって、自分自身は相撲をとることはできません。」

 お二方の講演に続いてデニス・ムーア氏から「インターネット/イントラネットに向けたオラクルのツール製品戦略」と題した講演が行われました。

デニス・ムーア氏
 

Building Database Applications for the World Wide Web
本日はデータベースのアプリケーションの構築ということで、特にWWWを対象としたお話をさせていただきます。

◆ Network Computing Architecture
 さきほどマーク・ジャービスからネットワーク・コンピューティング・アーキテクチャ(NCA)についてのお話がありました。3種類のカートリッジをNCAの中で使うということでした。クライアント、アプリケーション・サーバーそしてデータのカートリッジ、この3種類です。それからInter-Cartride Exchangeというものがあります。これによって3つの層(tier)において、カートリッジの間でコミュニケーションを図ることができます。それからさらに同じ層の中で、違うカートリッジの間でコミュニケーションを図ることができます。こうした話をこれまでさせていただいたわけですが、まだお話ししていない内容について、これからお話ししてみたいと思います。どうしてこういうことを考えているのか、そしてこれをやることによって、どのようなメリットがあるのかについてお話をし、つづいて実際にどのようにNCAのアプリケーションを開発することができるのかということで、お話をしてみたいと思います。

◆ Goals for Operational Applications

 

 アプリケーションを構築する上で、3つ重要な側面があります。
 まず第1に、開発コストを軽減するということ。お金をできるだけかけないということ。時間をかけないということ。これが重要な眼目になります。
 第2のゴールとして、できるだけ沢山のユーザーに使えるアプリケーションを構築するということ。特に企業のイントラネットを考えてみますと、当然社員を対象としなければなりません。当然その場合には、数そのものは何人が使うことになるのか予測することができるのですが、一旦WWWの方に行きますと一体何人のユーザーがアプリケーションにアクセスを持つのか、なかなか予測できないところがあります。従って、この企業のネットワークを越えたところでのScalabilityの問題が出てまいります。
 第3点として、導入のコストを軽減するということも重要です。すなわち開発しているアプリケーションの導入に、できるだけお金をかけないで、迅速に展開できるということが、イントラ上非常に重要になってまいります。

◆ Client/Server Deployment
 それでは早速、この導入コストの削減ということからお話をしてみたいと思います。クライアント/サーバーの世界を構築するということは、2つの層があります。Fat Clientがデータサーバーに話をする世界があります。これはインストレーションの意味で非常にお金がかかります。すべてのコンピュータを対象として、毎回毎回接続し、そしてアプリケーションのアップグレードをしなければなりません。NCAということでこれを考えてみますと、そこではアプリケーションは家庭の消費者または会社の社員が家に居ながらにして使うことができます。世界の消費者が家にいて、そしてアプリケーションを導入にして、他の機能しない、うまく行かないアプリケーションを削除する。しかもこれを毎回毎回やらなければいけないということは当然できまないわけです。どの会社も、オラクルのようなリッチな会社も、そのようなことは当然できません。
 クライアント/サーバー・ツールの第2の問題として、非常に管理のコストがかかるということがあります。ツールをインストールし、ツールを管理する際にコストがついてきます。どうしてでしょうか。2層であるからです。すべてのコードはクライアント側にもたなければなりません。しかしクライアント/サーバー・ツールというのは、今、入手できるテクノロジーです。多くの企業が実際に使っています。そしてこれらをWWWにプラグインというメッセージを通じてプラグインすることができます。Windowsの世界からさらに外へ行くことができるわけです。コストはかなりかかります。インストールのコストもかなりかかります。プラグインでもかなりコストはかかります。しかし既に入手できる技術です。これに対する考え方として、ネットワーク・アーキテクチャ・マーケッティングの話になるかもしれませんが、この3番めの考え方はWindowsにロックインするまでもありません。またはFat Clientのリタイアメントを要求するまでもありません。

◆ Network Computing Architecture(NCA) Deployment
 ここではネットワークのリソースをうまく利用するもの、すなわちNCAということになります。より軽装備なクライアント(Thin Client)になります。非常に軽装備です。ですからネットワーク・コンピュータそのものを走らせることができるわけです。管理、インストレーションも一切しておりません。管理はすべて中央で行われます。
 NCAのゴールというのは、実はこれまで存在していたユーザーの目の前にあった複雑な状況を、ネットワークに戻すということです。ユーザーには目に見えないようにしようとすることが重要な目的になっています。例えば電話をかける際には当然受話器を使うわけですが、実はそこでは非常に沢山の複雑なプロセスが発生しています。しかし電話をかけている人はそんなことは意識しません。そして電話料金も非常に僅かな料金でかけることができます。それはプロバイダーのサービスによって、非常に安価に電話をかけることができるわけです。しかも複雑なオペレーションは一切しておりません。
 落とさなくても、またそれを無くさなくても、誰もそれを盗まなくても、コンピュータの場合には皆さんの時間、努力が必要です。アップグレードにバックアップに、そしてウイルス対策に皆さんの時間とお金が必要ですが、NCAの場合には、そうした問題は経験いたしません。唯一の欠点は、現在クライアント・サーバー・コンピューティングに比べて、それほど普及していない、これが唯一の欠点だと考えています。

◆ Reduce Cost of Deployment
 今、業界の最も著名なアナリストグループに、Gartnerグループがあります。この調査によりますと、クライアント/サーバー・コンピューティングの場合には、だいたい1年間当たり1万2千ドルのコストがかかっているということです。各ユーザー当たり、これだけのコストがかかっているという調査が発表されています。この中にはハードのコスト、ネットワークのコスト、管理のコストが入っています。これとネットワーク・コンピューティングのコストを比べてみたいと思いますが、やはり同じ調査によりますと、1年間当たり、クライアント当たり2千ドルということになっています。すなわち6倍の違いがあります。ネットワーク・コンピューティングの方が6分の1であるわけです。ネットワーク・コンピューティングを実現することによって、導入のコストを削減することができます。これはコンピューティングの可能性を、例えば学校のすべての生徒に提供しようと考えたとした人たちにとって、非常に意味のある価値だと思いますし、また企業や官公庁の反応そのものを改良できるということで、非常に大きなメリットだと思います。

◆Introducing Developer/2000 Web Cartridge
 オラクルはNCAを我々のサーバー上で、またアプリケーション・サーバー上で、そしてクライアント側で開発してきております。これらのアプリケーションを開発する上で、もちろんいろいろなツールを使うことができます。JavaやJavaスクリプトを使うこともできますし、またC++を使うこともできます。
 我々がここで何を発表したいか、考えているかと言いますと、我々は政府、官公庁、ISVそしてインテグレーターおよび関係者により高いレベルの開発能力を提供したいと考えております。それにはDeveloper/2000 Webカートリッジを提供することです。これによってNCAのアプリケーションを開発することができます。非常に高いレベルのツールを使って、非常に効率よく、迅速に開発することができますし、実は既に50万の人たちが世界中でユーザーとしてDeveloper/2000を使ってくださっているわけですが、皆さん方のアプリケーションをNCAの上で、既に一切変更を加えることなく走らせることができます。それを今日発表しているわけです。

◆ Developer/2000: Client/Server and Network Computing

 

 明日21日の朝のショウで、このデモンストレーションを予定しているのですが、NCAとDeveloper/2000で開発したアプリケーションを日本語で走らせます。非常にThinなPortable Clientで行うものです。このような世界では、コンピュータの上でソフトウェアを持つ必要は一切ありません。自分自身のコンピュータの上にソフトを導入する必要は一切ありません。クライアント側には何もありません。ネットワーク・コンピュータかPC、Javaステーション等々を走らせることができます。

◆ Goals for Operational Applications
 ネットワーク・コンピューティングの第2の課題を見てみたいと思います。企業、そして企業を越えての問題ですが、ここでいくつかのネットワーク上のボトルネックについて論じてみたいと思います。例えばセルラーフォンを使って電話をかけます。しかしかけようと思っても、システムに沢山のユーザーがくっ付いているがために、使えない時があります。待たなければいけない場合があります。電話番号をもらうのに待たなければいけないという問題が発生します。ネットワークのボトルネックがそこにはあるわけです。同じボトルネックが実はクライアント/サーバー・コンピューティングにもあります。確かにアプリケーションを企業のイントラネットに簡単に配信することはできるかもしれません。しかし同じ機能を消費者、一般の人たち、サプライヤーに提供しようということになりますと、そこではいろいろな問題が考えられます。ビジネスのパートナーに提供しようということになりますと、残念ながら既存のネットワークでは、それだけの数のユーザーはサポートできないという問題があります。

◆ Scalable Web Applications
 そこでこの問題を解決するために、Scalabilityを改善するために、いくつかの方法を考えているわけですが、まず第1に、Oracle7のUniversal Serverを是非使っていただきたいと思います。この中にはレコード、ストアドプロシジャが入っております。オラクルのDeveloper/2000 Webカートリッジは、こうしたフィーチャーをすべてサポートしています。バンド幅をかなり使う世界であることは間違いありません。そこでDeveloper/2000 Webカートリッジの場合はObject Partitioningという新しいテクノロジーを使います。クライアント・オブジェクトから取り出して、クライアント・アプリケーション・サーバーそしてデータ・サーバーの間で分けるわけです。このように分けることによって、どこにあっても効率よく走らせることができます。先程お話がありましたように、我々はこのJavaを至る所で実現しております。その副作用として、Java PL/SQLがすべての層(tier)に出てくると思います。すなわちオブジェクトを分けて、最も効率のよい所で走らせることができます。これによってネットワークのトラフィックを軽減することができます。データ・サーバーまたはアプリケーション・サーバーの最も効率のよい所にもっていって処理をすることができます。
 これによってアプリケーション・サーバーとデータベース・サーバー間のトラフィックの問題をある程度解決することができますが、もちろんこれだけでユーザーインターフェイスとアプリケーション・ロジックのインターフェイスの問題を100%を解決できるわけではありません。WWWをお使いの方はご存知と思いますが、実際に1つのページから別のページに行くのにかなりの時間がかかります。というのは、それぞれのページにあるすべての情報をダウンロードしなければいけないからです。画像、データすべてダウンロードしなければいけません。クライアント/サーバーの場合には、オペレーションとオペレーションの間で変更だけをダウンロードします。従ってクライアント/サーバーの方が、より効率の良いユーザーインターフェイスであると考えられています。
 そこでクライアント/サーバーのこの効率のよいユーザーインターフェイスと、すなわちクライアント・カートリッジとアプリケーション・サーバー、アプリケーション・ロジックの効率のよいコミュニケーションを活用することを、私どもは考えました。そしてJavaによってそれが可能になってきます。データサーバーとアプリケーション・サーバーの間で、効率のよいインターフェイス・アプリケーション・サーバーとクライアント・カートリッジの間に構築することができました。これによって私どもはObject Partitioningというテクニックを使っているわけですが、Object Partitioning Java Clientを使うことによって、ネットワークのトラフィックを大幅に軽減することに成功しております。しかも最大の数のユーザーの方々に対するアクセスをサポートしています。

◆ Productivity Barrier

 

 もう1点、この開発コストの軽減について論じてみたいと思います。
 アプリケーション開発のコストが安ければ安いほど、より沢山のアプリケーションを導入してもらえるチャンスが生まれますし、我々のビジネスが潤うわけです。開発もどのようにすれば軽減することができるのかが重要な考え方になってまいります。クライアント/サーバーのこれまでのツールを見ていますと、時に何千万行というコードを書かなければアプリケーションを書くことはできません。しかし我々の場合にはだいたい平均で1日当たり15行で、しかも$50/line codeで書けております。
 マニュアルコーディングの場合には、クオリティが非常に低いわけです。開発コストの大体の2分の1はバグのフイックスに使われています。そして4分の1は決して直されません。そしてもう使われないということになってしまいます。

◆ Development Productivity: Round-Trip Engineering

 

 それではどのようにすれば、このような状況を改善することができるのでしょうか。
 まず第1に、プログラミングを減らすということになりますと、バグを減らし、そしてコストを劇的に下げることができるわけです。オラクルのアプローチというのは、Automatic Model-Driven Generationを使う考え方になっています。将来はライバル会社もこのアプローチをとることになると思います。現時点において、実際にAutomatic Model-Driven Generationを提供しているのはオラクルだけです。

◆Automatic Model-driven Generation
 このテクノロジーですが、ここではコード数を大幅に改善し、コード当たりのコストを大幅に改善することができます。そしてコードはもう既に証明済みのモデルで実施されていますので、欠陥は発生いたしません。それをRound-Trip Engineeringと呼ぶわけです。つまりデポジトリーをベースとした開発用のアプローチというのがあるわけですが、デポジトリーを使うことによって、1つの開発が単独で機能するというところから、チームの世界へ移行するわけです。そして開発者のグループというものが協力して開発を完了させることができます。デポジトリーがなければ、複数のデベロッパーがチームの中で機能することはできません。しかし今現在市場に出ている多くのツール、Visual BasicあるいはPowerBuilderなどといったものは、デベロッパーに対してデポジトリーを提供する仕組みになっていません。そしてデポジトリーベース、それから自動的なモデル駆動型の生成というものを組み合わせると、Designer/2000を使うことによって、NCAのカートリッジで、クライアント・アプリケーション・サーバー、そしてデータカートリッジなどを使うことができます。それぞれの層に応じたカートリッジを展開することができます。今現在ツールがあって、そしてNCAのために使うことができます。しかもそれらはクライアント/サーバー・コンピューティングに現在使われているものです。
 すなわちNCAは、クライアント/サーバーの環境に取って代わるものであるかということですが、ツールを替えればYesかもしれません。しかしツールの選択によってはクライアント/サーバーに取って代わるものではなく、クライアント/サーバーを強化するような環境をNCAで実現することができます。

◆ Wizard-driden Design and Development
 デベロッパーの生産性を高めるために、他にもいろいろな対策をとっております。もっと使いやすいツールも用意しております。そして最新のユーザーインターフェイスおよびユーザビリティのテクニックを使っております。もしアプリケーション開発を我々のツールで実現する場合にはウィザードを使えばいいわけです。マニュアルコードを使わなくてもいいわけです。非常にインテリジェントなウィザードが指導してくれます。非常に生産性の高い環境を整備しております。そしてアプリケーションを開発する際には、すぐ運用性を実現することができます。同じスタンダードを使って、同じLook and Feelが実現されておりますので、エンドユーザーは即生産性を向上させることができます。
 アプリケーションでは同じLook and Feel、同じアプローチを使っております。それは同じコンポーネントが複数のアプリケーション間で共有されているからです。
 我々の方でいろいろなテクニックがあります。ドラッグ・アンド・ドロップの再利用が可能であり、そしてアプリケーション間にわたってコンポーネントの再利用が可能です。あるコンポーネントをライブラリーの中にドラッグして、他のデベロッパーが使うことができるようにしています。デポジトリーを通じて実現するわけです。他のデベロッパーはデポジトリーを使って、自分たちが探しているようなコンポーネントを見つけ出すことができます。他のチームメンバー、あるいは別のチームが構築したものも活用可能です。そしてライブラリーの中から、新しいアプリケーションにドラッグ・アンド・ドロップすることができます。
 さらにそれに加えてオラクル社の方で、多くのベンダーとパートナーシップを結んでおります。そして市販のコンポーネントを活用しております。クリスタル社、あるいはインターソフト社などと協力しておりますので、こういったコンポーネントはデベロッパーの間で再利用可能です。Power ObjectsおよびOracle Developer/2000などが使えるわけです。

◆ Debugging Database Applications

 

 最後のテクニックとして、生産性向上のため、開発のため、コストを下げるために分散型のデバッギングということをやっております。デバッギングはコードはどこにあっても実現できます。分散型のアプリケーションを開発し、そして複数の層にわたってこれを展開する場合には、分散型のデバッギングが必要です。デバガーで1つの開発フォームで開発した場合には、別のアプリケーションのデバガーも開発しなければなりません。今現在、整備されているオラクル社以外のツールでは、分散型のデバッギング機能というものを持っておりません。そのために分散化されたアプリケーションのデバッギングは他のツールではできないわけです。明日はそういったようなツールのデモンストレーションを行います。Round-Trip Engineering、そしてモデルの生成などを自動的に行うものを、デモンストレーションで示したいと思います。
 お客様の中ではこういったようなNCAのアプリケーションを今現在作っております。例えば、原子力発電所の基幹業務とか、大勢のユーザーに対する経営のアプリケーション、1つのアプリケーションで1万のユーザーを対象としたものさえあります。またアプリケーションとして非常に複雑なものもあります。何百あるいは何千というフォームを使ったりすることもありますし、何万というコンポーネントを使ったりするものもあります。これらのアプリケーションを開発するにあたって、生産性を今まで以上に上げながら実現しております。そしてAutomatic Model‐driven Generationなどといった手法を利用しております。

◆ Goals for Operational Applications
 もしアプリケーション開発用のツールを求めているのであれば、3つのことを考えなければなりません。まず展開のコストを下げなければなりません。スキャラビリティの問題も考えなければなりません。エンタープライズからそれ以降も考えなければなりません。そして開発コストも下げなければなりません。

◆ Oracle Web Developer Suite

 

 それらを実現するようなツールを提供しているのは、オラクル社のみです。新しくOracle Web Developer Suiteというものを導入しております。今現在は英語版ですが、近いうちに日本語版も実現されます。これはオラクルの開発用の環境であり、NCAおよびWWW用のものです。その中にはDesigner/2000というモデルリングツールも入りますし、またDeveloper/2000というエンタープライズの4GLが入っております。そしてOracle Web ServerおよびOracle7 Universal Serverも入っております。さらにトレーニングも提供します。非常に魅力的な価格設定をしています。 そしてデベロッパーやシステムインテグレーターの方々に対して提供しており、オープン化され、スケーラビリティの確保をされたアプリケーションを構築することができます。そしてインターネットやWWWそして企業のイントラネットの中でネットワーク・コンピューティングを展開することが可能になります。

<Web Developer Suiteとは?>
 ・Web開発者向けのスイート製品
 ・Web構築のための全ての機能を提供
 ・NCAの実現へ

<Web Developer Suite製品群>
Include:
 ・Oracle Workgroup Server R7.3 Trial
 ・Oracle Web Server R2.0.3 Trial
 ・Oracle Developer/2000 R1.3.2 Trial
 ・Oracle Power Objects V2.0a Beta
 ・Personal Oracle7 R7.3.2 Beta

<Web Developer Suite製品群>
Include:
 ・Oracle Web Cartridge SDK
   Document
   Web Cartridge Sanmple(Oracle Zoo、スケジュール管理)
   OPO Cartrige Sample
 ・Tool
   HTML to PL/SQL Converter(WebAlchemy Beta)
   Netscape Navigator 3.01J Trial
 ・Personal Oracle7 R7.3.2 Beta

 


<Q& A>

 
Q&Aの中からいくつかをピックアップしてご紹介いたします。

Q:J/SQLを使うとコードは56行から15行になったと説明されていたのですが、これはいわゆるコンパイル語のバイトコードも同様に小さくなって、クライアントに転送する時間も短縮されるようなたぐいのものなのでしょうか。それともあくまでも開発者の効率がアップするだけのものなのでしょうか。
A:
非常にいい質問です。果たしてこれは開発者の生産性のせいなのか、それともコードそのもの全体が軽減されるのか、 先程15行と言いましたが、これは開発者が書いたものです。precompilerがこの15行を取り上げてコンパイルします。Javaコンパイラーでコンパイルするわけですが、それによってコードを拡大することができます。従って、これによって必要なJDBCのコードを作って、 データに対するアクセスを保証することができます。結果としてのJavaコードは例えば50行、60行かもしれませんが、プログラマーが作る部分が15行に減ってくるということです。

Q:オラクルさんでは従来のクライアント/サーバーというアーキテクチャと、次のネットワーク・コンピューティングのアーキテクチャの位置づけをどういうふうにしているのか。ネットワーク・コンピューティングはクライアント/サーバーに置き換わるものなのか、それとも共存していくものとお考えなのかを教えてください。
A:
クライアント/サーバー・アーキテクチャについて取り上げているわけですが、今やネットワーク・コンピューティングについて語っているわけです。これらは違うだろうか、そしてどちらを我々が選ぶかということでありますが、基本的に見ていただきますと、NCAというのは、クライアント/サーバー・アーキテクチャのテクノロジーすべてを取り、網羅しております。我々としては全く新しいアーキテクチャを、これから展開しなければならないということではないと思います。過去こういったことをしようとしても、決してうまく行かなかったわけです。そこで我々のアーキテクチャではクライアント/サーバー、そしてインターネット、そしてオブジェクト・テクノロジーを網羅しております。そこで1つのアーキテクチャの中で開発を進めて、そして別の形でその開発を利用することはできるという形になります。こういった形でこれから進んで行くことができると思います。変化の激しい時代ですので、こういうやり方が正しい道程だと考えております。

Q:クライアント/サーバーの世界で、オラクルさんは十分成功してこられたと思うのですが、あえてこの時期にNCAというのを前面に押し出される理由はどこにあるのですか。
A:
オラクル社がなぜNCAを推進しようとしているかと申しますと、ネットワーク・コンピューティング環境の中のアプリケーションというのは、今後人々が展開していかなければならないわけですが、なぜネットワーク・コンピューティング・モデルというものが魅力的であるかということに関しては、いろいろ根拠があります。例えばもっと情報を共有する機能もありますし、コストも下げることもできますし、アプリケーションの展開も簡単にできるということです。そこでオラクル社としては1つのアーキテクチャを提供して、このような環境の中でアプリケーションが構築できるようにしなければなりません。

Q:ネットワーク・コンピューティングの世界で、オラクルさんはどういうところで儲けようとしていらっしゃるのでしょうか。
A1:
オラクル社はネットワーク・コンピューティングの時代の中で、どうやって利益を出すかということですが、前のモデルと同様の利益の上げ方をすると思います。情報時代というものをオラクル社としては実現しようとしていますが、これはネットワーク・コンピューティングを通じて実現しようとしています。我々としては最も良い技術を構築し、提供しようとしております。これによってデベロッパーもお客様も、情報システムを構築することができます。そして今現在のモデルの中でも利用することができますが、今のモデルというのはネットワーク・コンピューティングです。もし優秀なテクノロジーを提供すれば、必ず人々はアプリケーションを構築する際に、また展開する際にそれを買ってくれるだろうと確信しております。
A2:もし皆様方自身でコンピュータの利用の仕方を考えてみてください。2年前あるいは1年前、そして場合によってはWWWをそんなに使っていないのであれば、現在の状況を考えてみてください。そうすると1日せいぜい5つのアプリケーションを使います。ワープロとスプレッドシートと電子メール、それから時間をモニターするものと、もう1つ位のアプリケーションを使うかもしれません。殆どのユーザーはそうだと思います。しかし今、WWWを、あるいはインターネットを他の形で使っている人がいたとします。大々的に使っているのであれば、20か30か40以上のアプリケーションを毎日使っております。オンラインで新聞を読み取るアプリケーション、あるいは天気予報のアプリケーション、あるいは退職金の投資のアプリケーションを見たりするわけです。数多くのアプリケーションを交互に使うわけです。
 将来こういうようなアプリケーションは、もっとよりユーザーにとって効率の高い環境の中で統合されます。切り替えなくてもいいわけです。しかしそれを実現するためには、アプリケーションはそれぞれの中に組み込まれなければならないし、また効率良く対話ができるようにしなければなりません。NCAとしては、情報が多くのソースからどんなソースへも提供できるようにするということです。どんなコンピューティング・デバイスであってもいいわけです。ネットワーク・コンピュータが多く利用されるだろうと思いますけれども、それだけでなくてパソコンやページャーやその他の情報家電であります。ネットワーク・コンピューティングを展開することによって、リソースを結ぶことができます。処理のリソース、そしてクライアントのデバイスも結ぶわけです。そして数多くのベンダーのものをリンクすることができるわけです。これはプロプライアティなものではなく、オープンなものです。他のベンダーの推進しようとしているものとは違うわけです。そして今まで構築されたホストベースのメインフレーム・コンピュータ用に作られたもの、あるいはクライアント・サーバー・コンピューティングのために使われたものも、すべてこのWebをベースとしたオープンな環境の中で展開できます。
 ちょっと短いお話をしたいと思います。ネットワーク・コンピューティング環境のノティベーションについてですが、過去アプリケーションを展開したいとします。アプリケーションを構築して、そしてユーザーに対してそのアプリケーションを提供しようとしていたとします。そうするとクライアント側のソフトは、すべての実行しようとしているプラットフォーム上で実現しなければなりません。それから次にそのソフトはすべて利用しようとしているユーザーに対して配信しなければなりません。しかもそれぞれのマシン上でインストールしなければなりません。そして他のソフトとのコンフリクトというものを助けなければなりません。そして問題を解決する際には、サポートを呼んだりしなければなりません。そこでアプリケーションを展開するためには、数週間あるいは数ヶ月かかったりすることがあります。
 数週間前にオラクル社の開発グループの会議の中で、新しいアプリケーションについて取り上げました。そのアプリケーションというのは、ニュースの配信のものです。そしてそのアプリケーションを構築しようとしている人たちは、ベータテストの参加者を求めておりました。その会議の中で、そのアプリケーションのURLを発表しました。アプリケーションはWWW上で機能できるように作られたわけです。オラクル社内のイントラネットで展開されておりました。そしてユーザーに対してURLの発表が行われてから、そのアプリケーションは即その部屋の人たちに展開されたわけです。1000人のユーザーが即展開したわけです。スパーク、ソラリスで使ったり、あるいはMacのユーザーもいましたし、Windows 3.1あるいはWindows 95のユーザーもいました。しかしどれでもよかったわけです。URLさえあれば、入力したらそのアプリケーションのユーザーになれたわけです。インストールのためのソフトもいらなかったし、ヘルプデスクもいらなかったのです。MIS部門の人がそういったものを見れば、ネットワーク・コンピューティングがなぜ重要であるか、アプリケーションの展開でどうして重要かということはすぐ分かるはずです。

Q:NCAはネットスケープ1とシステム・アーキテクチャを統合するという発想はないのでしょうか。
A:
いい質問をいただきました。ネットスケープと オラクルはオープンスタンダードを信奉しております。我々は同じ標準を信奉しております。その結果、ネットスケープ1が完全にNCAと互換性を持つことになります。ネットスケープ1とNCAの大きな違いは、NCAの方がネットスケープ1よりもクライアント/サーバーを実装しているということ、そして堅牢性において、一歩先を進んでいるというふうに考えております。ネットスケープ1のフォーカスはどちらかというと、コネクティビティだと思います。ネットスケープ、クライアント/サーバーとの接続性があるわけですが、そこで完全なネットスケープ1とのコンパティビリティを提供することが重要であると考えております。クライアントからのリクエストに100%答えるということ、そしてCORBAという同じ標準を両方とも 信奉しております。
 ネットスケープ1ですが、考えてみますと、マイクロソフトのActiveXが非常にライバル関係にあると考えられると思います。業界の中で、マイクロソフトは今、デベロッパーのコミュニティを自分たちの世界を中心に作ろうとしています。ネットスケープもやはり自分たちのモデルを中心として、このデベロッパーのコミュニティをつくろうとしているわけですが、我々は違います。デベロッパーが1つのアーキテクチャを作って、そこでストップさせるのは困ると私どもは考えております。ここは大きな違いだと思います。 ActiveXのコンポーネントがデスクトップに持ってこられて、そしてそれを同じモデルの中で扱えることができることが重要だと思いますし、さらにActiveXのコンポーネントとブリッジングを通じて、CORBAのコンポーネントと接続できることが重要だと思います。すなわちデベロッパーはそうして初めて最高のメリットを享受できるのではないかと私どもは考えております。

Q:NCAは非常にすばらしいアーキテクチャだと思います。しかしすばらしいアーキテクチャであるが故に、やはりいろいろ挑戦しないとNCAを普及させることが難しいと思いますが、NCAをできるだけ広範に普及させる上で、一体何が重要だと考えていらっしゃいますか。
A1:
我々にとってやはり何と言っても重要なのは、デベロッパーの方にNCAに対する関心をもってもらうということです。 NCAのアーキテクチャそのものは、非常にすばらしいものだと思いますし、これによってオラクルの社内においても、プロダクトをより良く作ることができると思います。統合性を改善することができると思いますが、ただ、オラクルの製品だけでNCA準拠という世界では十分ではないと思います。何と言っても、デベロッパーのコミュニティの方々にこのアーキテクチャの強さを理解してもらうということ、そしてアプリケーションを実際にこのアーキテクチャと共に活かすような形でつくってもらい、そして我々の製品と共に実装してもらえるということが、非常に重要な鍵を握っていると思います。また、オラクル社だけの製品で使うだけでは十分ではないと考えております。いろいろなアプリケーションがあるわけですが、どのアプリケーションもいろいろなソフトウェアの会社の貢献が必要とされているわけです。そういう意味では、私どもはオラクルとして、まずオラクルの環境の中でできることをやっていきたい。オラクルのNCAの中で、できることをやっていきたいと考えております。そのような努力を行うことによって、ソフトウェアの世界の中で今作られているユーザーにとって非常に複雑なこのソリューションを、さらにより良い形で展開していくことができると考えております。そこで一番大きなチャレンジというのは、いかに伝道師として活躍することができるのか、すなわちNCAがいかにすばらしいものであるかを、本当に我々はこの技術の信奉者、伝道師として、コミュニケーションを図ることが非常に重要だと思います。ビジネス上、どのようなメリットがあるのかを知らせることが重要だと思います。
A2:私たちの観点から見ますと、やはり本当の経営者とか、ユーザー、それから一般の皆さんのような正しく物事を伝える人たちに訴えていきたい。なぜかと言うと、今インターネットとかイントラネット、すばらしいアドバンテージのあるものが我々の手にあるわけです。それを本当に使って情報化社会を築こうと思っても、今のままでいくと膨大な無駄な金を使わなければいけない。少なくともそのスピードはかなり遅い。今世紀終わりまでに、少なくとも今のPCだと1億台ぐらいの生産しかできない。もしネットワーク・コンピュータであれば5億台ぐらいはできるのではないかと思っているのです。またそれぐらいの台数がないと、コンピュータ社会をenablingするなどということは不可能だと思っているのです。今のような、ほんの僅かの会社だけが儲かるような、ほぼ独占に近いこういうものを、早く間違っているのだ、ということを認識してもらうことが大切です。私たちはPCを殺すなんて言っていません。PCを必要とする人たち、デベロッパーや本当にその機能を使いたい人はPCを使えばいいのです。PCだけでは本当の情報化社会が築かれないのです。学校とかいろいろな一般ユーザーでは1人1台持っていないとこういう新しい時代、本当の情報のコミュニケーションというのはできないのですから。そういったことを是非正しく皆なに伝えていただきたい。それが正しく伝わらないところに、やはり今の我々にも歯がゆさがあり、真理などというものは、なかなか受け入れてもらうのは難しいと我々は思っています。しかし必ずいつか正しいものは伝わるだろう。それは皆さんがやはり担っている役目だろうと思います。我々は私たちが言うことを理解していただき、正しいことを勇気を持って書いていただきたい。また伝えていただきたい。それがオラクル社の一番大きな願いであり、チャレンジだと思っております。(佐野社長)

 


● マイクロソフト新製品発表会(1月20日)

 
発表製品:
・Windows 95対応のマルチメディア統合辞典
 「Microsoft(r)/Shogakukan Bookshelf(r)」
  3月末に発売  希望小売価格 14,800円
・Windows 95対応の本格的マルチメディア百科事典
「Microsoft Encarta97(r) Encyclopedia」日本語版
  2月14日全国一斉発売
  オープン価格
・Windows 95対応の本格的マルチメディア世界地理百科
「Microsoft Encarta(r) World Atras」日本語版
  第2四半期に発売  オープン価格

 

去る1月20日、御殿山ヒルズ ホテルラフォーレ東京にて「マイクロソフト リファレンス製品 記者発表会」が開催されました。出席者はマイクロソフト株式会社 代表取締役社長 成毛 真氏、米国マイクロソフト社からはリファレンスビジネスユニット ゼネラルマネージャ グレイグ・バーソロミュー氏、株式会社小学館 専務取締役 野口 晴男氏、マイクロソフト株式 コンシューマー製品統括部 統括部長 道白 義雄氏、エンカルタ97エンサイクロペディア編集部 特別編集顧問 小林 祥一郎氏です。
 オープニングでは、内外の19人の著名人による製品を体験した感想をビデオクリップで紹介し、成毛社長、グレイグ・バーソロミュー氏、野口専務の挨拶の後、製品概要説明・製品紹介と続き、小林特別編集顧問による製品編集者代表挨拶がありました。
 製品紹介は、発表会参加者全員に対するクイズショー形式で質問の回答を実際に製品を使って確認するものでした。最後の質疑応答では、オ−プン価格に対する事項等、熱心なQ&Aが交わされました。

 
   
 成毛社長の挨拶は、家庭へのPCの大幅な普及に対して本当に役に立つアプリケーションが少ないとした上で、本日発表した製品は、まさに「家庭用マーケットのキラーアプリケーション」であると語り、また「記者発表会では現実に開発に携わった会社に対してお礼を申し述べるということは本来はあってはならないこですが、2年間の短い開発期間の中で小学館のスタッフをはじめ非常に多くの方々のご努力があったということをご紹介させて頂きます」と控えめではあるが非常に自信を感じさせる挨拶でした。


次に、グレイグ・バーソロミュー氏の挨拶をご紹介いたします。

 
   
 このBookshelf(r)とEncarta(r)の両製品は、アメリカではなく日本でさまざまな協力関係により製作されたからこそ日本版製品のマイルストーンとなるものです。マイクロソフトではリファレンス関連製品分野は大変重要な製品と位置づけおり、全世界で今年1年間だけでもリファレンス関連製品に5000万ドルを投資致しました。今後も投資額を増額し、よりよい製品とし新しいメディアに対応して行きたいと考えます。Encarta(r)はこの投資の中でも重要な一端を担っています。
 Encarta(r)はホームユーザーにとっても生涯教育といった意味で人生において多くの示唆を与えるものとなるでしょう。Bookshelf(r)は文章を書いたり、プレゼンテーション資料を作る方々には絶対に不可欠なものであり、特にMS Office製品のユーザーにとっては重要なものとなるでしょう。マイクロソフトは1993年にアメリカでEncarta(r)を最初に発売し、翌年にはすでに、百科事典分野ではトップセラーになっていました。またBookshelf(r)も発売直後にすでに辞書分野でベストセラーの地位を占めているという風にリファレンス製品は大変成功してまいりました。Encarta(r)はアメリカでは70%のマーケットシェア、販売実績は800万本を超えております。また97%以上の顧客満足度の実績は大変重要です。
 Bookshelf(r)もアメリカでは70%のマーケットシェア、販売実績は300万本以上です。
 Encarta(r)は当初から国別開発を進めており、世界市場での成功が有望視されています。ロンドン・パリ・ミュンヘン・マドリッド・ミラノ・東京と各国別に編集チームを組み、各国の優れた百科事典・辞書メーカーと野心的に取り組んでまいりました。
 Encarta(r)の事業戦略は品質重視であり、品質の高い人材を集めることにほかなりません。そして研究開発に多額の投資を行い、お客様に最高のマルチメディアの体験をして頂くためにお客様のマルチメディアパソコンを最大限に活用して頂くことを目指しました。一方で各国別の対応とし、編集者は必ず現地で採用し、編集方針の決定は現地の編集スタッフで行いました。開発期間として例えば、本では4年くらいの開発期間をかけることができますが、ソフトウェアの世界では4年間で全世界の勢力地図が変わってしまいます。したがってEncarta(r)では2年間という厳しいスケジュールを組みやり遂げることが出来ました。
 Bookshelf(r)では、さまざまな辞典の統合と文書作成をするあらゆるユーザー(ビジネスマン・学生・家庭での使用)に最高の製品を提供することを目的としております。製品を実際にご使用頂ければ皆さんにもご納得頂けると思います。現在までグローバルな戦略は好調に実績を挙げています。イギリス、フランス、ドイツでも百科事典の分野でNo.1です。
 ホーム市場ではゲーム以外でここまで成功しているのはマイクロソフトのこのリファレンス製品のみです。日本でも百科事典・辞書の両分野の優れたエキスパートのノウハウとすぐれたソフトウェアの技術が融合し、百科事典や辞書としての品質が高いばかりでなく、ワープロ等ほかの製品と関連した利用性が高く、教育熱心な日本でも必ず成功するものと信じております。

 以降、編集・開発に携わった方々により、製品の特徴が紹介されました。
中でも特別編集顧問の小林氏はEncarta(r)の開発にあたって、単なる情報の検索ではなく、楽しく知識を得る「ツアーコンダクター」の機能を盛り込めるなど、新しいメディアを創り出す作業として、大変厳しいスケジュールではあったが、有意義でやり甲斐のある仕事であったと締めくくりました。

特別編集顧問 小林 祥一郎氏 小学館 野口 晴男氏 マイクロソフト 道白 義雄氏
 

 


<< ニュースリリース>>

 
●イースト ニュースリリース (1997.1.14) <抜粋>

お年玉付き年賀状の当選番号をチェックする会話型ホームページ1月15日オープン
〜『大当たり』(http://www.est.co.jp/oatari/) 〜

 イースト株式会社では、1月15日 16:00から、今年のお年玉付き年賀はがきの当選番号をチェックするホームページ「大当たり」を一般公開する。
 このページは、従来のホームページが文字や画像、音声などを「一方的に」利用者に伝えるだけであったのに対して、Javaというインターネット上のプログラミング技術を使って、利用者との「会話」が可能となっている。

 現在公開されているホームページのほとんどは、単に紙の媒体がインターネットという電子媒体に置き変わっただけで、即時性、検索性という利点しかなかった。「大当たり」は、このホームページ上で、利用者が自分の年賀はがきの抽選番号下二桁をドンドン入力するだけで、「大当たり」(末等の切手シート)または「大当たりかも」(切手シート以外)の場合、ブザーが鳴って知らせてくれるという処理が組み込まれている。利用者は当選番号を覚える必要がないし、数字を比較する必要もなく、下二桁の数字を入力すればよい。
 イーストは、このようなインターネットの会話性や可能性をアピールする目的で、大当たり」ホームページを公開した。

 アドレスはhttp://www.est.co.jp/oatari/。最先端のインターネット技術を使っているため、Netscape Navigator 3.0、Internet Explorer 3.01などの最新ブラウザーソフトが必要である。

◆ イーストニュースリリースに関するお問い合わせ先
  イースト株式会社 営業部 Tel.03-3374-0544


 
● トランス・コスモス ニュースリリース(1996.11.26 ) <抜粋>

電子取引のためのホームページやCD-ROMカタログの制作支援ツール 「iCat Electronic Commerce Suite」新発売キャンペーンを開始

 トランス・コスモス株式会社は、米国iCat社(アイキャット社/Interactive Catalog Corporation, CEO:Craig Danuloff )が開発した電子取引のためのホームページやCD-ROMによるインタラクティブ カタログの制作支援ツールである「iCat Electronic Commerce Suite」を日本語化し、1996年12月末から販売を開始いたします。

 「iCat Electronic Commerce Suite」は、インターネットのホームページやCD-ROMを用いたインタラクティブカタログのスピーディな作成、商品データ管理そしてオンラインによる受注業務などにおいて威力を発揮し、低コストでオンラインショッピング・システムを実現します。 「iCat Electronic Commerce Suite」は、米国・シアトルに本拠を持つインターネット関連のソフトウエア開発会社のiCat社の開発した製品を日本語化したもので、Windows95、WindowsNT、やMacintosh上などで稼働する 「iCat Commerce Publisher」と 「iCat Commerce Exchange」、 「iCat Commerce Player」(トライアル版) の3つのソフトウエア製品で構成されており、各製品は個別の販売も行います。

●「iCat Commerce Publisher」は電子取引で扱う商品のカタログの制作を支援するソフトウエアで、商品情報のデータベース化による効率的な管理や200種類以上ものテンプレートの利用を可能とします。これによりデザイナーを全体構成や個々のページレイアウト、商品情報や画像の一括更新などの煩雑な作業から開放し、インターネットのホームページまたはCD-ROMですぐに使えるグラフィカルで高品質なデザインを実現します。
●「iCat Commerce Exchange」は、インターネットなどによる受注業務を24時間休みなく行い、受注情報のデータベース管理や顧客へのフォロー作業、電子決済などを安全かつ確実につかさどります。
●「iCat Commerce Player」は、「iCat Commerce Publisher」でCD-ROMカタログを配布するためのCD-ROMカタログ再生ソフトウェアです。

 「iCat Electronic Commerce Suite」は、米国MacWorld誌96年10月号で4 StarのEditors Choiceを受賞しました。 この製品は既に米国アップル社の社内販売イントラネットサイトで導入されまた、 GolfWeb(www.golfweb.com), Dean&Deluca(www.dean-deluca.com), The Catalog Site (www.catalogsite.com)、American Basketball League(www.ableague.com)など、インターネット・イントラネットやCD-ROMカタログに利用されています。 トランス・コスモスは、日興證券グループとのジョイントベンチャーである米国ベンチャーキャピタル EnCompass社を通じ、iCat社へ投資を行い、同社を日本国内インターネットビジネスでの戦略的パートナーとして位置づけています。また、iCat社はCyber CashやCheckFree Corporation 、 NETCOM, Open Marketなどと提携を発表しました。
 なお、本システムは97年3月末日まで「発売開始キャンペーン」として特別価格で発売されます。 また、下記のURLから「iCat Commerce Publisher」と「iCat Commerce Exchange」のFREE TRIAL版をダウンロードして、機能を無料体験することができます。
  FREE TRIALダウンロード用URL:
     http://www.trans-cosmos.co.jp

【各ソフトウエアの仕様】

◇iCat Commerce Publisher Ver. 2.1J
対応OS :Windows95, Windows NT3.51, Macintosh(漢字Talk7以上)
◇iCat Commerce Exchange Ver. 2.1J
対応OS :Windows NT, Macintosh, Sun Solaris OS, Sun OS, Macintosh(漢字Talk7以上)
◇iCat Commerce Player Ver. 2.1J
対応OS :Windows95, Windows NT3.51, Windows 3.1, Macintosh(漢字Talk7以上)
※インストールの際はCD-ROMドライブが必要です。
◆トランス・コスモス ニュースリリースに関するお問い合わせ先
・製品問い合せ
 トランス・コスモス株式会社 営業本部 担当:赤堀
 Tel.03-5561-0151 Fax.03-3586-1375
 E-mail icatj@trans-cosmos.co.jp
・プレス問い合せ
 トランスコスモス株式会社 マーケティング本部 プレス担当:大村
 Tel.03-3586-2880
 E-mail oomura@trans-cosmos.co.jp


 
● 日本オラクル ニュースリリース(1997.1.14 ) <抜粋>

日本オラクル、OLAP製品群を販売開始
〜 データウェアハウス構築環境をトータルに提供 〜

 日本オラクル株式会社は、Oracle7と連携してデータウェアハウスを実現するOLAP(On-Line Analysis Processing:オンライン分析処理)関連ソフトウェア4製品、Oracle OLAP Server、Oracle Personal Express、Oracle Express Analyzer、Oracle Express Objectsを1997年1月末日より出荷、販売を開始します。

 現在、基幹系システムのデータを経営戦略に活かす情報系システムとして、データウェアハウスに注目が集まっています。データウェアハウスには、基幹系や外部から集めた大規模なデータを集中的に効率よく蓄積するセントラル・ウェアハウスと、セントラル・ウェアハウスから 門や分析の目的ごとに必要なデータを抽出・蓄積して利用するデータマートがあります。このデータマートを活用するために、重要なコンセプトとして位置づけられているのがOLAPです。
 OLAPは、エンドユーザーの分析に関する要望を満たす新しいテクノロジーを駆使して設計され、リレーショナル・データベースを補完する多次元構造のデータベースによって実現されます。OLAPを利用すれば、多角的にデータを解析・検討でき、二次元の帳票では成し得ない、柔軟ですぐれた分析環境を実現できます。
 OLAPを実現するには、多次元データベースとそれにアクセスして多次元分析を行う強力な検索・分析ツールが必要です。オラクルは、すでにセントラル・ウェアハウスに大規模システム向けのRDBMS Oracle7を提供してきました。今回、新たにデータマートの多次元分析環境としてOracle OLAP製品群を提供します。

Oracle OLAP製品群には、以下のような特徴があります。
 ・セントラル・ウェアハウスのOracle7との高い親和性
 ・多様なプラットフォームへの対応
 ・強力な4GLで、サーバー側でさまざまな処理が可能
 ・オブジェクト指向型の、容易なアプリケーション開発環境

 オラクルは、データウェアハウス構築に必要なすべてのソフトウェア環境をトータルに提供することで、企業の戦略的な情報活用に貢献していきます。

◆ オラクル製品に関する詳細な情報は、下記オラクルWebサイトならびにHOT LINEを通じて入手できます。
・ 日本オラクル株式会社Webサイト
  http://www.oracle.co.jp/
・ 日本オラクル株式会社HOT LINE
  Tel.0473-52-6444


 
●マイクロソフト ニュースリリース(1997.1.9)

日本語版製品を対象にしたオープン価格制の導入
マイクロソフト、2月1日(土)よりオープン価格制を導入

〜希望小売価格表示を取り止め、市場調査に基づいた推定小売価格を公開〜

 マイクロソフト株式会社は、2月1日(土)より、日本語版製品(一部新製品を除く)、ハードウェア製品、ライセンス製品の希望小売価格の表示を廃止し、オープン価格制を導入します。

 マイクロソフトは北米、南米、欧州、豪州および一部のアジア諸国でオープン価格制を導入しており、日本でも米国本社のオープン価格導入に伴い、1995年7月より英語版製品を対象にオープン価格制を実施してきました。今回の日本語版製品を対象にしたオープン価格制の導入により、マイクロソフト製品はアジアの一部の地域を除きオープン価格で販売されることになります。

当社がオープン価格制を導入した背景には、日本国内におけるパーソナルコンピュータおよびソフトウェア製品の販売額の拡大に伴い、流通段階でのコストダウンが進み、希望小売価格と市場における実勢価格とが異なる場合が多く見られるようになってきたことがあります。 また、SI(システムインテグレーター)業者などによる独自のサービスやサポートを付加した販売形態が定着するなど、販売チャネルの多様化により、サービスのレベルに応じた柔軟な価格設定が行われていることがあります。 この結果、多くの消費者は希望小売価格ではなく、前述の要素を総合的に判断し、製品を購入しているという分析に基づき、このたびのオープン価格制の導入を決定しました。

 今回のオープン価格制の導入に伴い、価格設定の方法が世界中で統一されるほか、通常のパッケージ製品、アカデミックパックやオープンライセンス、Selectなどライセンス製品の価格体系・価格表示の簡素化により、消費者と販売チャネルの利便性の向上が図られます。
 また、新規購入者の利便を考え、従来の希望小売価格に代わって、第3者機関による市場調査をもとに市場の実勢を反映していると推定される小売価格を、当社のWebページおよびFAX情報サービス(次頁参照)で公開します。今後発売される新製品については、過去の実績に基づく推定小売価格を同様にWebページおよびFAX情報サービスで公開します。
 なお、今後発売が予定されているコンシューマ製品において、一部、希望小売価格を表示しての発売が計画されている製品がありますが、詳細は製品発表時に公開されます。

◆ マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトならびにFAXBOX情報サービスを通じて入手できます。
・ マイクロソフト株式会社 Webサイト
 http://www.microsoft.co.jp/
・ マイクロソフトコーポレーション Webサイト
 http://www.microsoft.com/
・ マイクロソフト株式会社 FAXBOX情報サービス
 FAX番号:03-5454-8100
・ マイクロソフトコーポレーション インフォメーションFAXBOXサービス
 FAX番号:(1) 201-333-0314


 
●ロータス ニュースリリース(1997.1.13) <抜粋>

インターネット時代の新世代アプリケーションソフト
「ロータス コンポーネンツ」発売開始

〜 ActiveX技術でビジネスソフトを部品化し、ネットワーク上で軽快操作〜

 ロータス株式会社は、13日、ビジネスソフトの表計算、作図、グラフなどの基本機能を、ActiveX技術を使って部品化・軽量化し、インターネット/イントラネット環境で軽快に利用できる部品化ソフト製品群「ロータス コンポーネンツ」を、2月21日から発売することを発表しました。
 製品構成は、「表計算」、「グラフ」、「作図」、「コメント」、「プロジェクトスケジューラー」の5つのコンポーネントと、各コンポーネントをカスタマイズするための「テンプレートビルダー」の6種類を1つにまとめた形で提供されます。標準価格は、7,800円(税別)で、全国のロータスショップおよびビジネスパートナーより販売されます。また、「ノーツ基本導入パック」と合わせて購入できる「ロータス コンポーネンツ基本導入パック」(1メディア+6ライセンス)の販売も行います。 今回発売開始される「ロータス コンポーネンツ」は、「ロータス ノーツ R4.5」上で稼動しますが、今後は、標準ブラウザ、各社の「オフィス」製品、VB(ビジュアルベーシック)やJavaにも順次対応を図っていく予定です。

 「ロータス コンポーネンツ」は、インターネット/イントラネット時代に向けたアプリケーション製品の方向性を示す製品で、多機能化、大容量化が進む従来のアプリケーション製品とは全く異なったアプローチから生まれました。使用メモリやハードディク容量を、部品化することによって極力少なくしたため、ネットワーク上でも軽快に動作し、業務の効率化を図ることができます (プログラムサイズ:1コンポーネント平均でわずか1MB、インストールに必要なHDD容量も全体で14MB)。また、「ロータス ノーツ」やブラウザなどの対応コンテナソフト上で、必要なアプリケーションソフトの機能を必要なときにマウスの簡単な操作で呼び出し、シームレスに使用することができます。 さらに、6種類1セットで従来の単体アプリケーション1本より低価格という製品価格に加え、複雑な機能や操作を学習する必要がないため、教育費も少なくてすむことから、導入にあたってのコストを低減することができます。
 また、「ロータス コンポーネンツ」はノーツアプリケーション開発者にとって、ノーツの魅力を最大限に活用できる製品となっています。付属のテンプレートビルダーやロータススクリプトを使って簡単にプログラミングできますから、設計の段階からいくつかのコンポーネントを組み込み、業務に適したワークフローなどのカスタマイズや作成を、短時間で簡単に行うことができます。

 ロータスでは、「ロータス コンポーネンツ」の動作の軽快さや操作性の良さをできるだけ多くの方に体験していただくため、1996年12月25日よりホームページ上(http://www.lotus.co.jp)で製品のβ版を公開しています。

「ロータス コンポーネンツ」を構成する各機能ツールは次のとおりです。
・ 表計算: 通常の業務で十分な256列×16000行×256枚のワークエリアを標準仕様とし、ロータス 1-2-3やMicrosoft Excel形式でのファイルの入出力を可能にしています。
・グラフ:「Lotus 1-2-3」と同クラスの豊富なグラフを装備し、「表計算」とのダイナミックなリンクを可能にしています。
・作図:「フリーランス」と同様な図の作成機能を持っています。豊富なテンプレートが用意されています。
・プロジェクトスケジューラー:グラフィカルなガントチャートでプロジェクト管理などに使用します。
・メモ:メモを確認できるユーザー、確認できないユーザーなどの設定ができるセキュリティ付きのメモを作成することができます。
・テンプレートビルダー:「ロータス コンポーネンツ」の機能ツールを組み合わせて出張報告書、仮払計算書などの定型業務用のテンプレートを作成することができます。また、作成したテンプレートをほかのユーザーに配布して使用できるようにします。
<発表概要>
・製品名:「ロータス コンポーネンツ」
・製品構成:「表計算」、「グラフ」、「作図」、「プロジェクトスケジューラー」、「メモ」、「テンプレートビルダー」
・出荷開始:1997年2月21日(金)
・価格: パッケージ価格:7,800円(税別)
・ライセンス価格:1ライセンスパック 7,000円(税別)、10ライセンスパック 63,200円(税別)
・基本導入パック(1メディア + 6ライセンス): 38,000円 (税別)
・販売:全国のロータスショップおよびビジネスパートナー経由
・動作環境:OSがWindows95、WindowsNT3.51/4.0、「ロータス ノーツ R4.5」

 
● ロータス ニュースリリース(1997.1.16) <抜粋>

「ロータス ノーツ」とリレーショナル・データベースを連携する「ロータス ノーツ ポンプR2」を発表

〜 イントラネットと基幹システムを統合した全社システムの構築が可能に 〜

 ロータス株式会社は16日、インターネット/イントラネット用のメッセージング/グループウェア統合システム「ロータス ノーツ」と、オラクル社、サイベース社、IBM社などの主要なRDBMS(Relational Database Management System:リレーショナルデータベース・マネジメント・システム)との間で直接データのやりとりを行う、データベース転送エンジン「ロータス ノーツ ポンプR2」を、2月14日から出荷開始することを発表しました。「ロータス ノーツ ポンプR2」は、Oracle7、IBM DB2、Sybase System10 / System 11、およびODBC (Open Database Connectivity) 対応データベースとの連携が可能で、全国のロータスのビジネスパートナー(販売代理店)を経由し、価格が700,000円(税別)で販売されます。
 企業の情報システム構築にあたっては、在庫管理や人事、会計といった、定型、大量のデータ処理が必要となる基幹業務には、オラクル社をはじめとする各社のRDBMSを採用し、非定型文書の情報共有やメッセージングにはノーツを利用するという企業が多く見られます。「ノーツ ポンプ」は、こうしたグループウェアとリレーショナル・データベースのサーバーをシームレスに統合。ノーツを軸とした全社情報システムの構築を実現することにより、情報資源の有効活用を可能にします。例えば、基幹系のデータベースで検索・抽出した売上げ関係の最新データを、ノーツの電子メールで送信、ワークフローによって回覧することで、マーケティング戦略の資料として活用する、といった利用が可能になります。また、ノーツドミノサーバーの持つドミノWebサービス機能と「ノーツ ポンプ」を組み合わせると、Webと基幹系システムの連携によるイントラネットの構築も容易に行えます。
 「ノーツ ポンプ」は、ノーツポンプエンジンを介して、RDBMSとノーツドミノサーバーとの間で直接データのやりとりを行い、リアルタイムにデータの修正・変更が行えます。また各RDBMSのネイティブのプロトコルを使用しますので、信頼性の高いデータ交換が可能です。一方、既存の、ノーツとRDBMSのデータ交換ツールと異なり、ODBCを経由しないで直接双方のデータにアクセスするため、データ交換のパフォーマンスが大幅に向上し、大量のデータが処理できるようになりました。
 さらに、「ノーツ ポンプ」では、データ複製の条件やスケジュールの設定も柔軟に行えます。例えば、一時間に一度や月に一度といった条件だけでなく、商品在庫が基準値を下回った場合に発注ワークフローを自動的に実行させるといった設定も可能となり、業務に合わせた効率的な運用が行えます。

<発表概要>
・製品名:「ロータス ノーツポンプ R2」
・価格:700,000円(税別)
・出荷開始:1997年2月14日
・販売:全国のロータス ビジネスパートナー経由
・動作環境:対応OS: WindowsNT3.51、OS/2 Warp connect 3.0、HP-UX R10.01、
    ソフトウェア:ノーツサーバー/ノーツクライアントR4.1
・対応データベース:オラクル社 :Oracle7.2以上、IBM社 :DB2、サイベース社:Sybase System10、Sybase System11、ODBC対応データベース
* Windows NT上のOracle7およびDB2についての日本語動作が検証済み。

◆ ロータス ニュースリリースに関するお問い合わせ先
  ロータス株式会社 インフォメーションセンター
   Tel.03-5496-3111


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