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最新Windowsソフトウェア事情 (第21回)

Windowsコンソーシアム顧問 高橋 三雄



未来の我が家を夢見る

 本欄第13回(Vol.20)では私自身の「遅ればせながらのインターネットへの初挑戦」を取り上げるとともに、近い将来、八ヶ岳山麓小淵沢に家を建てインターネットなどの情報インフラに依存したSOHO(Small Office/Home Office)を実践することを約束してしまった。しかも、恥ずかしながら未来の我が家の設計図まで開示してしまったのである(コンソーシアムのインターネットページ上ではカラーの設計図を広げて立っている私の写真が掲載されている)。この話はコンソーシアムだけでなく、パソ協など、あちこちで吹聴してしまったので、最近では「会合の通知は東京ではなく小淵沢に送りましょうか、住所を教えてください」となってしまった。しかし、梅雨明けから始まった工事はいくぶん遅れ気味であり、10月初旬の現在、久しぶりに現地にでかけてみると、屋根が完成し窓のサッシが入り、ようやく内装関係の工事が始まるといった段階であった。完成は11月下旬になるということでその頃は八ヶ岳おろしも厳しく、これではせっかくの半永住の決心もにぶり、春先まで家の引き取りを遅らせるような羽目になってしまうのではないかとおそれているところである。
 さて、「お前の家などどうでもよい、早くソフトの話をしろ!」とおっしゃるかもしれない。しかし、私にとって本欄において我が家のPRをすることは重要な意味をもっている。それは家が完成したあかつきには本欄をボランティアで続けていることに敬意を表して新居に桜を記念植樹してあげようという事務局の言質を得ていたからである。本欄でその約束を再確認することはきわめて重要なことである。はるかに富士山を眺めながら桜の木の下でコンソーシアムのみなさんと酒を酌み交わす、それが新居の夢でもある。それはともかく、今回は我が家の現 況をデジタル写真で報告するために、その関係のソフトやハードを話題にしたいと思う。

図1
 

 まずは図1を見ていただきたい。これは富士フィルムの最新デジタルカメラ(DS-7)で撮影した小淵沢の新居予定地周辺および建設中の我が家の写真をアルバム風に表示したものである。デジタルカメラは95年4月に購入したカシオのQV-10を長らく愛用してきたが、7月下旬に米国ワシントン大学とのシンポジウムに参加したおり、日本から携帯する最新のデジタルカメラで話題を引こうとばかり、96年7月中旬時点で最新機種を購入したのである。最近は各社からデジタルカメラが発売されるようになり、話題にする時点を正確にしておかないと話が混乱するおそれまで感じられる状況である。
図のソフトは写真の登録、管理、グラフィックファイルの多様な編集(ミニPhotoShop的な機能)、スライドショウ機能、スクリーンキャプチャーなどの機能が満載されたPhotoSuite(MGI Software)である。今年春のComdex/Springの会場でWindows95対応アルバムソフトを探していたところ、80ドル程度で購入したものである。手元にはまた、DS-7用のオプションとして購入したカードアダプターに添付されていたPhotowareBASEもあるがもう一つ、使い勝手がよくなく、あまり使っていない。また、あとで見るようにこの種のソフトは5,6種類集めてみた。

写真1
 

 DS-7は写真を切手サイズのメモリーカードに保存する(写真1)。1枚のカードで40枚程度の写真が保存でき(JPEG圧縮)、別売のキットを利用することでRS-232経由でパソコンに取り込んだり、メモリーカードを通常サイズのPCカードに挿入することでPCカード経由でパソコン(とくにノートブックパソコン)に取り込むことができる。私はPCカードを利用しており、PCカードからパソコンへ移すのに数秒ですむ。あとは各アルバムソフトを使って各写真を任意の順序に登録し、上の図の右側のように縮小サイズ(サムネールとよばれる)で表示された写真に対して操作すればよい。図の左側は写真の1枚を選択し、実際に圧縮を戻して通常サイズに表示したものである。これが10月上旬現在の我が家の状態である。まだ工事途中であることが分かるだろう。
 特定の写真を編集対象とすれば、図の上段のようにImageメニューの諸機能を利用してグラフィックの編集が可能となる。色や明るさ、コントラストの調整、画面の一部切り取り、大きさの調整などである。またCapture機能を使えば画面そのままをファイル保存できるし、Effectsはぼかしやミラーなどの特殊効果を与えることができる。さらにPhotoSuiteにはスライドショウ機能があり、画面右側のサムネール表示の画面でマウスを使って写真を任意の順序にならべ、それをカタログとして保存すれば、カタログ内容をスライドショウとして再生 できる。最近はやりのパソコンプロジェクタを使って再生すると見事なプレゼンテーションが可能となる。

図2
 

 図2は小淵沢の写真集をカタログ登録し、それらをスライドショウに登録したところである。画面右側には登録された写真のファイル一覧がリストされている。また、画面下段にはスライドショウの各種設定が示されている。見てわかるように、バックグランドの色や音楽などの設定が可能である。このプレゼンテーションにあたって、さまざまなジャンルから目的に応じたバックグランドミュージックを選択できるように、膨大な数のサウンドクリップが収録され、また、曲に関するデータベース機能がついたCD-ROMソフトもあり、それを使うと効果的なプレゼンテーションが可能となる。いずれ紹介したいマルチメディア分野のソフトである。
 図では上段の写真の中に現代的な建物が見える(画面ではよく分からないかもしれないが)。これは農業問題で話題になったウルグアイラウンドとの関連で小淵沢町に農業振興策のための予算がつき、それを使って建設された町営の大規模な温泉施設である。1日600円で豊富な温泉やカラオケなどを楽しむことができ、我が家から徒歩10分の距離にある。みなさんと温泉を楽しむこともできるのである!

図3
 

 スライドショウの準備ができればさっそく、その再生を行えばよい。それによってパソコン画面全体に図3のように、順次、写真が表示されていく。画面下段にはビデオの再生や巻き戻しボタンのようなイメージで操作できるボタンが表示され、それらを使ってスライドショウを楽しむことができる。この種の機能はアルバムソフトの必須の機能であるが、ソフトによって使い勝手が違い、それがソフトを選択するさいの一つの基準となる。
 ところでパソコンに写真を取り込むにははデジタルカメラ(DS-7の場合はPCカードやRS-232経由)だけというわけではない。最近、低価格化が目 立つフラットベッドタイプのスキャナーを使ってもよいし、ネガからスキャンするフィルムスキャナーも安くなってきた。私もスキャナーを利用しているが、そのほかにもいくつか、写真を取り込む装置をもっている。その一つは写真のプリントサイズに特化した小型スキャナーとアルバムソフトがセットされたEasyPhoto(STORM Software)である。

図4
 

図5
 

 図4はこのハードを使おうとしているところであり、画面には小型スキャナーのイラストとその操作手順が表示されている。この手順にしたがって写真をセットし、スタートボタンを押すと写真のスキャンが始まる。図5は実際に写真をスキャンしている途中の様子である。写真は最近話題の東芝Libretto20である。わずかに私の体の半分が写っているが、私はこの超小型Windows95マシンにGPSカードをつけ、車に乗せてカーナビとして利用している(単なる遊び)。バッテリーの寿命がさらにのびれば事務局の小泉さんと山へいくときに携帯したいパソコンである。

図6
 

図7
 

 写真を取り込む次の装置は知る人ぞ知るSnappyを利用することである。このSnappyはプリンタポートに接続するだけでビデオキャプチャー機能を利用できるすぐれものである。図6をみていただきたい。画面中央にSnappyのウィンドウが表示されているが、その右側には小さな画面で現在接続されているビデオ機器の内容が表示される。これはビデオカメラで あれば動きも含めて表示される(モノクロであるが)。もちろん、DS-7(静止画)のビデオ出力を接続してもよい。これはと思った画面のときにSnapボタンをクリックするとカシャとシャッターボタンの音が聞こえ、高画質の写真としてキャプチャーされる。図7はDS-7から取り込んだ写真の1枚である。また画面下段にはSnappyの各種設定が行われている。このSnappyは米国で数多くの賞も受賞した優秀な製品である。

写真2
 

 Snappyはビデオカメラやビデオプレイヤーから静止画をキャプチャーすることができるが、あくまでキャプチャー機能が中心であり、画面に表示される動画はモノクロであり、画面サイズも小さい。それに対して最近はパソコン画面をTV画面に変えてしまう装置も利用できるようになった。私は東芝コンピュータ機器のNotebookTVを利用している。これはノートブックパソコンの画面上でTV画面を再生したり、動画を音声ととともに録画してビデオファイルとして利用できるようにするPCカードである。写真2はこのPCカードを使ってビデオを再生しているところである。十分に楽しめる大きさの再生画面と音声を楽しむことができる。また、TV画面の録画機能を利用すると図8のように、録画状況が表示され、設定した各種条件(画面サイズや秒あたりのコマ数など)のもとで録画される。しかし、ビデオ画面の録画は10秒程度でもかなりのファイルサイズになってしまい、実用性がもう一つである。近い将来、DVDなどの大容量の記憶装置が利用できるようになったときに利用範囲が広がっていくことになるだろう(DVDはReadOnly?)。このようにして今回は我が家の建築状況の報告をかねて写真を扱うソフトを紹介した。私の手元にはこのほかにもQuickCam(Connectix社)やPhotoVision(富士フィルム社)などの写真や動画取り込み装置そして5,6種類のアルバムソフトがある。それらをうまく組み合わせて利用すれば写真やビデオ撮影を趣味として楽しむことができるのだろうが、現在までのところ、装置やソフトの収集に終わっているのは残念である。道具だけではだめでやはり、写 真家のセンスが必要なのだろう。

(筑波大学大学院 経営システム科学 教授)


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