活動報告

● 第1回ビジネス・インターネット委員会 & 第42回テクニカルセミナー実施報告

日  時:   3月22日(金)   13時30分〜17時15分
会  場:   すみだリバーサイドホール(墨田区役所隣)
参加人員:   97名
テーマ :   『インターネットの世界』
構  成:
 第1部    「ビジネス・インターネット委員会設立概要」
           13時30分〜13時45分
              会長 松倉 哲
 第2部    「Microsoftのインターネット戦略」
           13時45分〜15時15分
           講師: マイクロソフト株式会社 デスクトップ製品事業部
              プロダクトマネージャー 木島 真 様
 第3部    「OracleのWeb戦略」
           15時30分〜17時00分
           講師: 日本オラクル株式会社
              サーバーテクノロジー事業部 課長 保科 実 様

ビジネス・インターネット委員会設立概要挨拶
                     会長 松倉 哲

<松倉会長>

 日頃はコンソシアム活動に多大なるご支援を頂きましてありがとうございます。お陰様で今年の年度方針の一つでありますインターネットに関しまして、ビジネス・インターネット委員会ができるようになりました。今日はその設立概要説明の後に、セミナーに入らせていただきます。ご承知の通りインターネットは去年から非常に爆発的にお話が進んでいることを、皆さんも実感されていることと思います。また、先週にはサンフランシスコでマイクロソフトさんがInternet Professional Developer's Conferenceを主催されました。その前の週がNetscapeさんのセミナーとか、今アメリカではインターネットのカンファレンスが非常に多くなってきています。
 先週、インターネット関連の情報を見てますと、マイクロソフトさんは1995年はWindows95、1996年はインターネットという方針を明確に出している通り、徐々にインターネットに関するテクノロジーを発表しています。また、新しくActiveXというテクノロジーを発表しております。これについては追い追いインターネットの委員会でもやりたいと思います。それからサンマイクロさんのJAVAをマイクロソフトさんも取り入れるといことを表明しております。
 このように、マイクロソフトさん、サンマイクロさん、本日お話のあるオラクルさん、次回に予定しますロータスさんというようなアメリカの有力企業が発表しているインターネットに関するテクノロジーの部分を特に強調してやりたいというのもビジネス・インターネット委員会の活動の一環でもございます。

● 発足の主旨
 ・インターネットをターゲットとした専門委員会
 ・最近話題のインターネット関連のプロダクト紹介
 ・インターネット開発ツールの紹介
 ・インターネット関連業務の開発促進
 ・日米ビジネス事例研究
 ・会員間のQ&A

 特にインターネットの開発やツールの話、またインターネットを会員さんのビジネスにどう取り込むかを主体とした研究をしたいと考えております。また、アメリカのインターネット情報を知りたいという方が非常に多いいため、アメリカでのインターネットのビジネス事例を含めたセミナーを是非やりたいと思います。それから会員さん同士のQ&Aや、インターネットの仕組み、お互いにお持ちになっているテクノロジーを会員さんの間で有効に使いたい、というふうに思ってますので、是非ともその主旨にご賛同の会社様は積極的にご参加していただきたいと思います。会員さんの方には特に申し込まなくても、ビジネス・インターネット委員会の会員でありますので是非チャンスのご利用をお願いいたします。

●構成
 ビジネス・インターネット委員会の構成は、世話役の会社さん6社と委員会参加メンバーということで全会員さんが参加自由でございます。メンバーの方にはセミナーには随時参加して頂きたいと思います。

●世話役会社
 次の6社様がボランティア活動に参加していただき、皆さんのバックアップをしていただくことになります。
 ・イースト株式会社
 ・日本オラクル株式会社
 ・ロータス株式会社
 ・マイクロソフト株式会社
 ・ブルースター株式会社
 ・富士ソフト株式会社

 皆さんの中でも特に私も是非とも世話役をやりたいという方がござしましたら、どしどし参加していただきたく存じます。

● 情報の発信
 ビジネス・インターネット委員会の情報に関しましては、次の3つで発信を行います。
 @ WWW【 上にて発信
 A WWW&NIFTY-Serveより発信
 B 会報「Windows View」に掲載

 WindowsコンソーシアムのWebサーバーのホームページでは最新情報を展開しておりますので、是非そちらを見ていただきたいと思います。また、皆さんのEメールやNIFTYのアドレスに委員会の活動内容を発信致しますので、是非ともご利用頂ければと思います。会報「Windows View」にも同時に情報を掲載いたします。
 米国のマイクロソフトさんの方でもインターネットの関連する資料等が大量(英文)で出てますが、なるべく日本語で発信ができるように努力していきたいと考えております。

● 活動内容
 ・米国最新情報のクリップボード
 ・メンバーQ&Aフォーラム開催
 ・隔月のセミナー開催
 ・随時内容の充実

 活動の具体的な内容についは、これから煮詰めていきます。まず、Webサーバー上には米国の最新情報を載せるようにいたします。メンバー間のQ&Aのフォーラムを検討しておりますので、近日中には実施できるようにしたいと思います。セミナーに関しましては、Windowsコンソーシアムは、毎月テクニカルセミナーを開催しており、隔月にはマルチメディア専門委員会で著作権問題などのセミナーをやっております。それと同様にインターネットに関しましては、隔月にセミナーを開催いたします。会員にはいろいろな意見を出していただいて、それに伴って委員会の方で動きたいと思っております。今後の予定ですが、今日の第1回以降は、5月、7月、9月と今期計4回を予定いたします。特に、7月は東京と大阪の両方を企画しております。関西の方からセミナーにいらっしゃる方が多く、是非大阪方面での開催希望との意見により、7月は是非大阪での開催を予定します。これらのインターネット情報はアンケート用紙にお書きいただきました皆様方にはメールで流すようにいたします。
 ビジネス・インターネットに関しましては、特にアメリカでもそうですけれども、今年から徐々に力をいれて、来年に向けて皆さんのビジネスチャンスが開かれる格好になればよいと思います。特に先週のアメリカのカンファレンスを聞きますと、今まではインターネットについては情報発信とか、ホームページ作成とかいうようなビジネスしかなかったのですが、これからはそれに輪をかけたインターネットのさまざまなビジネスチャンスを与えてくれるような仕組みがいろいろとでき上がって来てますので、是非ともそういう内容をお知らせして、これから儲かる商売を考えていただきたいと思います。次回は5月を予定しておりますが、その前にいろいろ情報を発信いたしますので、是非ともビジネス・インターネット委員会の活動をご支援頂きたくよろしくお願いいたします。
 最後に先週マイクロソフトさんのキーノート・スピーチのビル・ゲイツさんの他に、ネクストのスティーブ・ジョブさんが出てきたということで、マイクロソフトさんとスティーブ・ジョブさんがまた一緒に仕事をするようなこともいわれていますので、また楽しみです。ありがとうございました。


<セミナー会場>

 今回は、インターネット・ビジネス委員会の活動の第1回目のセミナーで「インターネットの世界」と題し、マイクロソフト、オラクルの2社からお話をいただきました。

<木島講師>

 第2部の木島講師からは、マイクロソフトはすべての製品でインターネットをサポートすると、Client、Tools、ServerおよびContentsについてそれぞれ詳細な説明がありました。また、Microsoft Internet Explorer2.0、3.0によるデモがありました。
 Explorer3.0では、話題のActiveXについて話され、既存のインターネット技術(HTML,HTTP,Controles,Java,etc...)の総称であり、提供できるサービスの幅が広がるとのことでした。ハイエンドなオーサリングツールであるInternet Studioは、96年後半の出荷を目指して開発中。ActiveX SDKについては、ホームページmicrosoft.comにあるから是非見て欲しい。これは、3/11〜3/14サンフランシスコで開催されたPDC(Professional Developpers Conference)で正式発表があったとのことです。マイクロソフトは、企業標準プラットホームからInternet/Intranetが利用可能、Visual Basicの開発ノウハウが利用可能であり、コストパフォーマンスが圧倒的に高いInternet製品群を積極的に提供すると結ばれました。

<保科講師>

 第3部の保科講師からは、Oracle WebServer製品紹介として、特にWWWとOracle7の連動についてお話いただきました。インターネットの発展につれビジネスチャンスが大幅に(24時間全世界向け情報発信が可能、エレクトロニックコマース、新規ビジネスなど)増え、新しいコンピューティング・パラダイムとなっている。WWWで扱うもの、それはデータそのものであり、大量データを管理するにはRDBMSが最適であり、今WWWとRDBMSの連動が注目の技術になっている。そこにオラクルのニューテクノロジーの出番があり、WWWとOracle7の連動によって本格的な情報提供/収集ができる。続いてOracle WebSystem、Oracleが提供するインターネット、Oracleインターネット製品群、Oracleが提唱するビジネス・インターネット、オラクルが今...インターネットをビジネスに変える、Microsoft & Oracle Collaboration、ユーザー事例(コーポレート・リポジトリ、グループウェア、エレクトリック・コマースの3つ)、最後にOracle WebServer(2.0が米国では4/1出荷、日本では6/末出荷予定)の製品概要、現在および将来のアーキテクチャーについてお話されました。

 ここで、皆さんからのアンケート77枚(提出率79.3%)を見てみます。
 第1部の設立概要説明では、「非常に興味深く、今後の活動に期待している」4件、「情報提供に期待」3件、「委員会の目的がまだよく分からない」、「設立の目的、主旨がよく分からない」2件、「主旨は理解した」、「メーリングリストの他に、ニュースグループの立ち上げを考えていただきたい」、「単に技術的な話だけでなく、ビジネスへの展開に非常に興味がある。是非活用させていただきたい」、「インターネットのビジネスアプリケーションの事例に期待」と先ずは期待されています。

 第2部では、有用としては「アウトラインが理解できた。詳細(ポイント)がもっと知りたい」、「とても分かりやすいプレゼンでした。最も興味深く思っているActiveXについてもっと詳しく聞きたかった」、「マーケティングガイドのプレゼンということで、非常に分かり易い内容でした(Netscapeの戦略も聞いて見たいですが・・・)。次は、この内容でデベロッパー向けの内容でお願いしたい」、「マイクロソフトのインターネットに対する姿勢がよく理解できた」、「やはり身近なOSであり、アプリケーションなので、かなり興味を持った。今後が楽しみ」、「広く浅く、具体的でよく理解できた。紹介された製品が早くリリースして欲しい」、「今後のブラウザのあり方がよく理解できた」等です。
 また、不満なご意見としては、「省略語が多い部分が少し気になった(MS内のローカル語なのか、一般的な言葉なのか分からなかった)」、「デモとしては環境をもう少し最新(最良)状態で実施して欲しかった(メモリの点、バージョンの点など)」2件、「内容が薄い。雑誌などに書いてあることの繰り返しでは、見にくる意味がない」です。
 他のご意見としては、「IIS(Internet Information Server)をインストールしてみようと思う」、「インターネット戦略については分かったが、製品が多すぎる気がした」、「システム提案、構築においてもう少し具体的なリリース時期などを知らせて戴きたい」、「Explorer3.0の紹介もよいが、何が業界のDefectかを明確化して欲しかった」、「現状のインターネットのインフラを考えるとActiveXを生かすにはイントラネットに絞ってプレゼンしてもよいのでは」、「MSはインターネットの文化的な側面をもっと見るべきである」、「コンシューマプロダクトのFEPツールとしては、ある程度有用である。但し、OSがやはり重い」、「世の中が全てWindowsなら素晴らしいことだと思うが・・・。VBによる作り込みは少々疑問を感じた」、「MSの戦略は分かったが、我々のようなISVにはどんなことができるのでしょうか。すでに大事な所はMSが押さえてしまっているように思えます」、「使ってみないと何とも言えない。早い時期での正式提供を望む」等です。

 第3部では、「実践的で判りやすい。具体的なイメージがつかめた」、「ビジネスアプリケーションの捉え方が明解になっていてよかった。技術的なポイントもよく分かった」、「Webサーバーに関する仕組みがよく理解できた」、「DBとの連携を担っていることが理解できた」、「説明が早くてちょっと理解できなかったが、大変面白かった」、「Webの基礎知識的な話も聞け、期待以上に興味がもてた」、「理想論でなく現実に即したプレゼンは信頼がもてるが、デモをやって欲しかった。技術的にも詳しくてよかった」、「久しぶりに非常に良いプレゼンを聞いた。やはり、MSと違ってデータそのものを知っている強さだと思う」、「WebサーバーとDBとの関連がよく分かった」、「RDBオリエンテッドの戦略が分かった」、「Oracle7等のDBを使ったWWWシステムの理解に役立った」、「前半のオーバービューもよかったが、後半の部分は内容的に突っ込んでいてよかった」、「Webサーバーを試しに使ってみたいが・・・、高いので・・・」、「一部あまり詳しすぎて、ついていけなかった。前半はとても参考になった」、「Webアプリケーション制作のためのツールキットのUIなどを紹介して欲しかった」、「NCにはとても興味がある。デモを見たい」の他、「デモが見たかった、デモがあればもっと理解しやすいと思う」4件、「後半は口頭での説明が多すぎる。資料化した方がよい」、「アプリケーションを開発する者としては、あまり興味の沸かない話題であった。Oracle7の32ビット版DDBCドライバは出ないのですか?」、「DBは部門外のため、非常に難しい部分があった」、「内容はよく理解できたが、使ってみないと何ともいえない」と大変好評でした。

 セミナー全体としましては、「今回のセミナーは全体的に有益だった。(雨の中、来た甲斐があった)」4件、「今回はマイクロソフト、オラクルの実際の製品群の紹介が中心であったが、それはそれで興味深くきくことができた」、「インターネットについて、また聞きたい」、「Webを立ちあげなければならないので、大変参考になった。どの技術を採用していいのか迷ってしまう」、「極めて分かり易い説明だった」、「数回の出席の中でも、最も有用な一つであった」と有益のご意見が多くありました。
 また、「今回のセミナーのテーマが漠然としていて、焦点がぼやけてしまったように感じた」、「マイクロソフトがここまでインターネットに傾いているとは思わなかった」、「インターネットの可能性をどのように意識し、考えているのかを詳しく又は具体的な例で知りたかった」、「全体的に会場に来る人のレベルが違うので、セミナーを入門編・応用編と分けては如何」、「準備は大変と思うが、実演をまじえた品の高いプレゼンテーションを望む」のご意見もありました。

 今後希望するセミナーとしては、「ActiveX概要、プログラミング」、「ActiveXデベロッパーズセミナー」、「Distributed OLE」、「OLE3.0とOpenDoc」、「コンテンツ産業とクロスプラットホーム」、「日本国内の通信インフラの現状と将来」、「インターネットの開発関連について」、「MSのIISとオラクルのWebサーバーの機能、パフォーマンス等の比較」、「WindowsNT関連、特に今後の新しいshell、Network構築についての技術的内容」、「インターネットのセキュリティについての詳細」、「アメリカの応用事例」、「インターネットのユーザー事例の紹介(アイディア的なもの、システム構築事例など)」、「C/Sシステム、もしくはインターネット(イントラネット)環境におけるシステム管理についてのセミナー(サーバー、DB、アプリ、クライアントなど」、「インターネットWWW構築法」などです。
 セミナーに対する要望としては、「できれば、同様の機能を持つ製品紹介をするものは同時に複数出るセミナーにして欲しい。例:MSのInet ExpとNetScapeとHOT JAVAといった具合に!」、「もっと開発技術に関する情報が得られるセミナーにして欲しい」、「ビジネス・インターネット委員会でECなどに使うセキュリティ技術をまとめて欲しい」、「今後もインターネット関連セミナーの充実・継続を」2件、「開発指向が強い感じのセミナーですが、一般のユーザーを対象にしたセミナーの開催」、「インターネットに関する各社の製品の紹介よりも、インターネットの仕組みや言語やアーキテクチャ等の基本的知識を身に付けるセミナーを。各社製品紹介も業界の方向性が分かり有意義であるが」、「毎回のセミナーで感じることだが、ほとんど急ぎ足の説明なので理解不足の部分が多く、1.5〜2倍ほどの時間をとってみっちりやってもよいと思う。質問の時間もあまり取れていない。1部の構成でやってもよいのでは、またはAMからやるとかして欲しい」、「初めて参加したが、とても為になった」、「私はまだインターネットを利用したことがないのですが、皆さんはインターネットでどんなことをしているのでしょうか。正直なところ、今はインターネットよりアプリケーションをWindows95にポーティングするので手いっぱいです」等などです。

 コンソーシアムに対する要望、意見としては、「マイクロソフトに対する新技術についての問合せ窓口を設けて欲しい」、「ホームページの充実を。地方にいるとセミナーになかなか出て来られないので、インターネットでセミナーの内容が見れるとよいのですが」、「最近、マイクロソフトは『全ての情報はmicrosoft.comにありますので、そちらを見てください』とよく言っていますが、これはちょっと不親切なように思う」、「何回か出席しましたが、もっと人と人のコミュニケーションを促進するようなイベントを企画して欲しい。同業同志の交流を深める場としてコンソーシアムを活用できることを希望する」等さまざまなご意見をいただきありがとうございます。いつもご要望にお応えできるもの、改善できるものは少しずつ実行すると、同じことを書いていますが事務局メンバーとしては向上に向けて邁進しております。特にご要望の多いActiveXにつきましては、4月のセミナーで実施いたします。

 丁度、会場1階の区役所ロビーでは、「平和メッセージ・折鶴」展が開催されておりました。墨田区平和福祉都市づくり宣言「22万人の平和メッセージ」開催にあたり「メッセージ」1102通と16万羽の折鶴の展示されておりました。

<「平和メッセージ・折鶴」展>


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