今回のセミナーでは講師として、マイクロソフト株式会社製品マーケティング本部の御代Windows製品部部長と田中Visioプロダクトマネージャーのお二方をお招きしました。第1部では御代講師からWindows Millennium EditionとWindows Media Technology 7のマーケティング戦略、第2部ではこの2月からマイクロソフト製品として販売開始されたMicrosoft Visio 2000の機能紹介が行われました。 第1部では御代講師から、『Windows Millennium Edition Marketing Strategy』では、「OSロードとキーワード」、「製品概要」、「システム必要条件」、「スケジュール」、「主な特長と新機能」では、(1)よりやさしいパソコンの追及、(2)手軽に始めるデジタルメディア、(3)より快適なインターネット環境について、また『Windows Media Technology 7 Marketing Strategy』では、「ストラテジー」、「ストリーミングメディアの使用例」、「Windows Mediaテクノロジー」、「スケジュール」についてお話がありました。 Windows Millennium Edition(Windows Me)のターゲットは、家庭用に特化した機能で手軽にPCを楽しむコンシューマーユーザーである。ビジネスユーザーにはWindows Me利用を勧めない。Windows Meの製品形態はプレインストールパソコンと新規ユーザー用、アップグレード版用のパッケージがある。パッケージ販売は、米国では9月14日、日本では10月より前である。 特長 の(1)「よりやさしいパソコンの追及」では新機能として、Easy PCコンセプト(最新情報は、http://www.microsoft.com/hwdev/newpc/を参照)、システムの復元ウイザード、システムファイルの保護、サポート自動化フレームワーク、ヘルプセンターがある。デバイスドライバーはロゴテストを通ったものを入れるようにお願いしている。 (2)「手軽に始めるデジタルメディア」では新機能として、Windowsムービーメーカー、デジタル画像の自動取り込み、Windows Mediaプレーヤー7(7月19日からWebで公開)がある。(3)「より快適なインターネット環境」では新機能として、IE5.5ブラウザ機能の統合、最新のコミュニケーションツール(Outlook Express 5.5、NetMeeting 3.1、MSN Messenger Service)の搭載、ホームネットワークのサポートがある。 Windows Media Technology 7は、デジタルメディアを制作・配信・再生するためのベストプラットフォームでありWindowsプラットフォーム全体を対象にしている。Windows Meとは別のプロモーションをしている。 その戦略は、Windows Mediaプラットフォームとして、サードパーティによるソリューションや製品開発を可能とし、"Windows Media everywhere"とWindows, Macintosh PC、携帯型オーディオプレーヤー、携帯型Windows CEデバイス、カーステレオ、セットトップボックス、Webコンパニオンデバイスとどこでも使えることを目的としている。 ストリーミングメディアの使用例は、Music and Radio、ニュースand Entertainment、コマースand 広告、ビジネスアプリケーションなどである。 Windows Mediaテクノロジーは3つのカテゴリーから成っている。再生にはWindows Mediaプレーヤー7、配信にはWindows Mediaサービス、製作のためのWindows Mediaエンコーダ7と3つのコンポーネンがある。 スケジュールは、製品版(RTM)が7月14日、Webダウンロード開始が7月19日である。コンポーネントの配布方法は、Webからの無償ダウンロード(すべてのコンポーネント)、書籍・雑誌へのCD-ROM添付(プレーヤー/エンコーダ)、他社周辺機器・アプリケーション製品へのバンドル(プレーヤー/エンコーダ)、Windowsプレインストールマシンへの添付(プレーヤー)などである。 第2部では田中講師から、「Visioとは」、「Visioシリーズ製品ラインアップ」、「Microsoft Officeファミリーの位置付け」、「特長」、「Visio 2000 Enterprise Editionの主な機能」と「活用シナリオ例」についてのお話がありました。 2000年1月に米国マイクロソフト社とビジオ社の合併が完了して、2月よりマイクロソフト製品として販売開始した。Officeファミリーの一員としての位置付けをしているが、Officeスイートに入ることはない。Visio 2000はOfficeを補完するものであり、Word 2000が文字、Excel 2000が数値、Visio 2000が図形と3本柱を成す。 Visioとは、ビジネスに特化したドローイングツールであり、作図のオートメーション化を実現する。ビジネスグラフィックスは、表面的には見えないビジネスのデータや理論を表現するのに役立つ。 製品ラインアップとして4種類のエディション、スタンダード(ナレッジワーカー、一般ビジネスユーザー向け)、テクニカル(エンジニア、CAD系設計者向け)、プロフェッショナル(ITプロフェッショナル向け)、エンタープライズ(ネットワーク管理者、DBエンジニア、ソフトウエア開発者などのITスペシャリスト向け)がある。 各エディションで扱える代表的な図の種類は、スタンダード(フローチャート、プロジェクトスケジュール、組織図、地図、オフィスレイアイト)、テクニカル(電気電子工学、機械工学、建築設計、ビル設備、プロセスエンジニアリング、空気圧/油圧システム)、プロフェッショナル/エンタープライズ(ネットワーク図、Active Directory、データベースER図、ソフトウエアモデル、UML図、Webサイトマップ)である。 Visio 2000は、ユーザー自身が作成した図形を部品化して配布・社内の標準化が可能、図形にさまざまな「仕掛け」の組み込みが可能、VBAやC++によるオートメーション、CADに代わるビジュアルなコンポーネントとして活用できるなどのカスタマイズ性、拡張性に富んでいる。 Visio 2000 Enterprise Editionは、ITプロフェッショナルのための設計・モデリングツールであり、7月14日に発売される。Enterprise Editionの主な機能は、(1)ネットワークでは、ネットワークの自動探索、レイヤー3,レイヤー2,フレームリレー,Cisco VLAN,スパニングツリー対応、18000種類以上のネットワーク機器図形搭載、レポート生成機能、(2)ディレクトリサービスではActive Directoryのインポート、ディレクトリナビゲータ、LDIFファイル出力、NDS,LDAPにも対応、(3)データベースでは、Access,SQL Server,ODBC,OLE DB,Oracleなどのデータベースのリバースエンジニアリング、設計/生成/更新、モデルのエラーチェック、モデルとデータベースの同期、ERwinERXファイルの入出力、ビジネスルールによるデータベース設計、(4)ソフトウエアでは、UML1.2のサポート、VB,VC++,VJなどVisual Studio6.0からのリバースエンジニアリング、UMLエラーチェック、コードスケルトンの生成、UMLレポートの出力、がある。 Visio 2000 Enterprise Editionの活用シナリオ例として、「人事Webページ」と「人事DBとAD」のデモが行われました。 Visio 2000 Enterprise Edition のURLは、http://www.microsoft.com/japan/Office/Visio/Enterprise/ です。 ここで、ご出席の皆さまからセミナー受講の感想についてアンケートからご紹介いたします。 第1部では、「個々の機能を詳細に説明していただきたかった(時間も2倍位にしても良いと思う)」、「今後のための参考になった」、「非常に興味のあるテーマでしたので有益であった」、「メディアテクノロジーの進歩に興味を持った」、「Windows OS製品を含めたWindows MEの位置付けが理解できた」、「Windows MEだけでなく、将来的な方向性も伺えたので大変参考になった」です。 第2部では、「各種連携が強化されているようで興味深い」、「試用してみたい。業務で役立ちそう」、「是非購入したい」、「よくできている製品と感心した」、「エンタープライズエディションのネットワーク・リバースエンジニアリングの機能がすごい」、「今度購入を検討していたので事前に説明プレゼンを聞けてよかった。すごい製品だ」です。 セミナー全体では、「説明がわかりやすかった」、「大変満足した」、「参考になった」です。 今後希望するセミナーとしては、「、Active Directoryについて」、「第1部のセミナーででてきた『WIA』について詳しい内容」、「DOT NET」です。また、「技術的に詳しいセミナーの内容にして頂きたい」のご意見がありました。 ありがとうございました。 |