COMDEX/Spring(1999.4.18-22)報告

Windowsコンソーシアム会長 松倉 哲


 4月18日シカゴオヘア国際空港に降り立つと急に寒さが身にしみる。これも異常気象の影響かなと…天候に少し体が縮込んだ気がした。シカゴは2度目であるが米国を感じさせる雰囲気を持っている代表的な都市のひとつである。ギャング、穀物市場、シカゴ美術館と書くと枚挙をいとわない街でもある。私は、映画『フレンチコネクション』の場面をシカゴというと浮かんでくる。


 このシカゴで4月19日から4月22日の4日間COMDEX/Spring’99 & WINDOWS WORLDが開催された。展示会場は、いつものMcCormick Place(マコーミック・プレース)です。春のコムデックスは、規模的にも秋のラスベガス・コムデックスより小さくさらに今年は、NorthホールがカンファレンスでSouthホールがCOMDEX/Spring & WINDOWS WORLD展示会のロケーションでした。やはりIBM、サンマイクロ、オラクルなどが出展を見合わせた関係で通常の50%の展示量ではないかと推測した。但し会場が一箇所になった効果で人がすごくいて混雑していた。
 この展示会は、“Are You ready?”のWindows 2000に集中し、注目としてはLinuxにならざるを得ないのが今回の印象でした。他には、ハンドヘルドPCやPDAの出荷が昨年末(98年11月)から増えてきている情報があちこちから聞こえた。会場の外には、Office2000の巨大パッケージが置かれていた程度であまり装飾にも手が掛かっていない。


 第1日目の基調講演として米マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長が行った。場所は、Aric Crown Theatreで2階席含めて5,000名が収容できる会場です。(超満員)
 内容はWindowsの将来と題しての講演でした。新型マウスや企業向けのWindows 2000 Professional、Windows 2000 Serverのデモの披露などを行った。今年の9月に発売する予定の光センサ採用のIntelliPoint Explorerと呼ぶ新型マウスを紹介舞台には巨大なマウスが登場して会場を沸かしていた。
 ゲイツ会長は、あらゆるオフィス・デイスクと家庭にコンピュータを導入することを積極的に支援すると語った。ユーザーは、学校,家庭、会社や街中でインターネットに接続できることを望んでいるマイクロソフトは、利用する機器を問わず、強力で簡単にインターネットに接続できる技術を構築することだと強調した。
 企業にWindows 2000を評価してもらうための企業向けプレビュー・プログラムを発表、ベータ3の先行予約を開始することを明らかにした。  Windowsファミリーとして組み込みWindows、Windows CE、Windows 98、Windows 2000の4つでファミリーを構成している。


 途中に流れたビデオは、昨年と同様の物で新鮮さはないが、いつ観ても面白いビデオである。(ビル・ゲイツ氏とバルマー氏の掛け合いの内容である)
 2003年までには電話からテレビのリモコンにまでインターネットが利用できる環境になる。他の基調講演とは集客力からいっても段違いの人数で業界の宣教師ビルゲイツを改めで再認識する。
 それでは、マイクロソフトのブースへご案内いたします。
 “Microsoft Previews Windows 2000 Beta 3 at Windows World 1999”と題してのブース構成です。 マイクロソフト製品も2000に統一された感である。4つのシアターが設けてありプレゼンテーションの内容はこんな内容でした。


@ Microsoft 2000 Theater
・ Managing Windows Platform
・ The Road to Windows 2000 Server
・ The Road to Windows 2000 Professional
・ Internet Explorer 5-Works faster to save you time
A Office 2000 Theater
・ Microsoft Office 2000
・ Microsoft PhotoDraw 2000
・ Microsoft FrontPage 2000
B Microsoft Solutions Theater
・ Get Stuff Done on the Web with MSN.COM
・ Windows CE Enterprise Solutions
・ Enabling Knowledge Management with Office 2000 and BackOffice
・ Taking Care of Business: Automating and Integrating Business Operations in the Enterprise
・ Microsoft’s E-Commerce Strategy
C Windows 2000 Hands-On Theater
30分間のWindows 2000の体験ができる。ここには列ができて人気のコーナーでした。


 Windows 2000ベータ3一色のブースである。今回もPartner Pavilionが設営されており73社がWindows2000をベースにしたソリューションを提供していた。

 Windows CEに関してはHands-Onコーナが設けてありハンドヘルドPCやパームサイズPCが自由に使えるようになっているが、Windows CE搭載の製品が増えたなと実感するレベルまでに達した。103製品が紹介されている“Windows CE Resource Guide for PC Companions”と称する小冊子を配布していた。


Windows 98は、Second Editionの紹介で
 ・Internet Explorer5
 ・Internet Connection Sharing
 ・Net Meeting version3
 ・1394 Support
 ・ACPI
 ・USB improvements
 ・WDM modem support
 ・Web TV for Windows updates
 ・DirectX API 6.1
 ・Processor and motherboard optimizations
 ・Device Bay support
 ・Windows98 Service Pack 1
等が追加された。

 その他今回のショウではいろいろなパビリオンが設営されており今の米国市場の注目が何かを感じさせた。
@ Linux Pavilion
18社が参加している。ご存知今話題先行のオープンソフトウエアのOSでPC用UNIXである。ここはマイクロソフトのブースの次に混雑している個所でWebサーバとデータベースサーバーに威力を発揮しているOSの印象を受けた。
A Wireless & Mobile Computing ShowCase
11社が参加している。
B Y2K Solutions Pavilion
6社が参加している。2000年問題に関するツール等を展示していた。
C USB Pavilion
7社が参加している。Universal Serial Busの製品群の紹介である。



 その他にはセキュリテイシステムの内バイオ関連で対応している眼球や指紋や声門を応用した製品群が面白く映画に出ている物が製品になっているなと思われる機器が出ていた。


(富士ソフトABC株式会社 専務取締役、勧角コンピュータシステム株式会社 代表取締役社長
Microsoft Regional Director)





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