松倉会長の業界キーマン直撃インタビュー
ロータス株式会社 常務取締役 安田 誠 氏を訪ねて


                    
 今回は、ロータス株式会社に安田誠 戦略企画本部 常務取締役 本部長をお訪ねして、Windowsプラットフォーム上の階層別製品、Java戦略、メッセージング戦略や新製品ノーツクライアント5.0を中心にWindows業界の動きと合わせてお聞きしました。


安田常務取締役


― このインタビューは記念すべきWindows View50号に掲載されますので、よろしくお願いいたします。ところで、ロータスの名前の由来はどこからきたのですか。
安田
 それは光栄です。創業者であり1-2-3の開発者であるミッチー・ケイパーがインド思想などの影響を受け、その中でハスの花が好きであったことから“ロータス”(蓮)と名づけられたと聞いています。

【今年の後半にはWindows CEの製品を】

― 今年のWindowsのプラットフォームを考えますと、上位がNT、真中が98、下位がCEとなりますが、各階層の御社の主力製品をご説明ください。

松倉会長

安田 NTでいいますとノーツ ドミノとノーツ ドミノサーバーが一番の主力製品であり、もう1つはcc-mailです。ノーツ ドミノは今4.6シリーズを出しているのですが、今年の末には5.0バージョンに上げていく予定です。クライアントでいうならばWindows 95とNTというのは、我々の場合あまり差がなく、両方とも同じコードで動くようになっています。コミュニケーション製品では、やはりクライアントのノーツ4.6が主力商品です。これも年末には、5.0を動かそうとしています。
 昨年初めてコミュニケーション製品の売上がデスクトップ製品を上回り、逆転しました。といいましても、1-2-3やスーパーオフィスはビジネスボリュームとしては、かなり大きい数字を持っています。去年全国で出荷したパソコンの台数とロータスがサーバーやパソコンにバンドルした製品や販売した製品等を含めたソフトとの関係をみてみますと、3割近い数字が出ています。去年は約700万という出荷パソコン台数に対し、ロータス製品は200万本近く出ていますからかなりの主力製品です。スーパーオフィスでは1-2-3が貢献しているところが大きいと思います。
 一番下のCEは、今の段階での製品はございません。ただ、今年の後半にかけてCEの上で動くアプリケーション、CEの機能とつなぐアプリケーション、CEをある面でモバイバル端末と位置づけてノーツドミノみたいなものと連携させていくソリューションなどを出していければ、と考えています。

― それは日本語版ですか。
安田
 そうです。

― ロータス新製品フェア98は非常に盛況だそうですが、ユーザーさんに対してのプロモーションの意図というのは何ですか。
安田
 福岡、大阪、東京、名古屋で開催されました。今年6月に新製品が集中していますが、1つの山場として、イントラネット導入基本パック、スーパーオフィス98、1‐2‐3 98版、1‐2‐3経理パックも出ました。今年2月にロータスフォーラムを開催しましたが、これはどちらかというと技術セミナーのイメージで既存のユーザーさんにもいろいろなデータをお出ししましょうということで、企画したところが半分位ありました。今回は、もう少し製品の説明や使っていただく、触っていただくという形にしています。ですから、製品販売の展示会のようなイメージで製品の説明だけを強く出しています。

― ユーザーさんがとりあえず製品を理解するためのフェアですか。
安田
 そうです。「ロータスイントラネット基本導入パック」を考えてみますと、中堅企業向きの製品ですからわが社のセールスマンや1200社のロータスビジネスパートナーさんが全国の中堅企業さんを回っていくということには限度があります。ですから申し訳ないがこのフェアに来ていただければいろいろなご説明をしますよ、という形にしました。普通は登録制にした場合でも1000人のうち600〜700人出席すれば、すごい出席率となります。しかし、今回福岡では1200人申し込みがありましたが、実際は1600人ほど来ましたので、いろいろなものが足りなくなり、担当者としては嬉しい悲鳴だったようです。大阪でも同じでしたね。閑散としているよりは、混んでいる方が良いのでしょうが、多すぎてお客さまには失礼だったかなと思います。今日の東京の状態はわかりませんが、東京も申し込みユーザーさんが定員の倍ぐらいになっています。全員来ていただくと大変なことになりますね。
 フェアを開催してみると、福岡に行くとJavaとは何?から始まり、Javaの製品を並べておくと、Javaとはどういうものでどういうふうに使うのかという質問が出てきますが、大阪の人たちは、そんなことはもう知っているという反応でしたね。その差があるのがよくわかりました。
 来場の皆さんには非常に我々が意図している客層として正しい形で来ていただいているような気がします。今までのお客様も増えてはきていますが、今回は中堅企業さんもたくさん来ていただけているということが集計から出ています。

【eSuiteを基としてJavaとドミノをどうつなぐかをサポートしたい】

― 福岡でも話題になりましたJavaの方ですが、eSuiteの感触についてお伺いしたいのですが。
安田
 米国に比べるとJavaのディベロッパーさんはまだまだ少ないですね。Java Studioなどいろいろなものが出てきていますので、Javaを使ってホームページを作っているユーザーさんは多くみられますが、まだいわゆるプロのSIさんがこれを使っていけるかというとそうでもありません。たしかに富士通さんは全部Javaで書いたアプリケーション等を作り始めていますから、ある面C言語の代わりとしてJavaは、まだその特定用途に向けて使われてはいます。ただ、少しでもそれを引っ張っていかないといけないわけで、eSuite DevPackはなるべくそういうところの敷居を下げてなるべく簡単に作れるようにしましょう、ということで出しました。

安田常務取締役


 今、パッケージ化といっている方は、Javaをかなり先進的に進めていらっしゃるデベロッパーさんだったり、興味のあるトップのエンドユーザーさんだったりします。eSuite は2000社位の方にこれでいろいろやってみてくださいよ、という形でお願いしています。Javaコンソーシアムの方々はもう何人かこれを使ったいくつかの案件をとっていらっしゃいますし、Javaデベロッパーカンファレンスのときは、これを使って作ったアプリケーションを展示していました。だんだんにeSuiteを使った成果とか、使ったアプリケーションが出始めているのではないかと思います。
 今後は、eSuite を基としてJavaとドミノをどうつなげるかなどの点をデベロッパーさんにサポートしていこうかと思っています。

【今年も4つのActiveXコンポーネントを】

― その延長戦上ですが、御社のJava戦略というのはどういう方向ですか。去年はずいぶんActiveXのコンポーネントをいっておられましたが。
安田
 最初にActiveXについてお話します。アナウンスは7月になると思いますが、昨年に引き続き、今年もActiveXのコンポーネントを出します。前回のActiveXのコンポーネントについてはバグをつぶすなどのブラッシュアップをかけ、新たに4つのコンポーネントを追加しています。一度できたActiveXに対してきちんとしたフォローをするという意味もありますし、あとはActiveX自身でいろいろなアプリケーションを作りたい方はいらっしゃるわけですからきちんとしたものを出し続けていこうと思っています。

【Javaのコンポーネントの強化を図る】

― というと継続的にですか。
安田
 安田 はい。逆の言い方をしますとActiveXの中でいくつか表計算や単体で使われたいというVANさんがいたら、JavaのアプレットeSuiteと同じようにデベロッパー向けに提供していきたいと思っています。ただ、JavaとActiveXのどちらを戦略的に攻めますか、といわれたら今はActiveX でなくてJavaです。いわばノーツが、Windows NT版、Windows版、UNIX版それからMac版とありますが、その中でどれを一番強化させていくかというと今は、Windows NT版であり、Windows版でありますが、コンポーネンツに関していうとJavaにしたいです。
 Javaがどうして大事かといいますと、どこででも走らせることができるようにすることが性急にあるために、何とかしていきたいということが1つです。これから先、Webのアプリケーションというか、ブラウザベースのHTTP、HTMLベースのものがアプリケーションの主流になるというのは、方向性として間違いないことだと思っています。今のクライアントサーバーでクライアントにノーツがあったり、ローエンドのクライアントがあったり、そういう形でクライアントサーバーにつながるというのは一部残るかもしれませんが、メジャーなところは、やはりブラウザベースです。しかしながらブラウザベースでアプリケーションを作ったときの一番の問題点は、マルチメディア的に表現は豊かになったものの、3270端末みたいにフォームをレシーブしたりリクエストをサブミットする、スクリーン単位のインタラクションのあることです。そこを唯一変える手段というものがActiveXであり、Javaだと思うのです。例えば、Javaでも表計算のようなアップレットを動かすものもあるでしょうし、そこから直接DBをコールしてとってくるようなこともできるわけです。同じようにActiveXでもできると思いますが、それが必要になるだろうと、そのようなインタラクティビティなどのようなものをやっていくということが重要だと考えたときに、Javaないし、ActiveXをこれからどんどん入れていきたい、ということです。何故その中でJavaかというと、1つはマルチプラットフォームであるということと、ネットワークの負荷はかかる反面、実行時にダウンロードされることやセキュリティ等のことも考えると恐らく今の時点では、Javaの方が軽くて早くなる可能性を秘めているというのが判断です。
 別にWindowsとJavaはぶつかるものではありませんし、マイクロソフトさんもJavaをやりだしているわけです。現実的にはWeb上でのアプリケーションの技術の方向性として取り上げるということがまずJavaの重要なポイントだと思います。我々のJavaというのは、100%ピュアJavaも含めてどこでもきちんと動くようにしています。例えば、ロータスのドミノでしか動かないJavaは作らないようにしますし、どのブラウザでもきちんと動くようにいろいろな努力をしていきます。現実的にはWrite Once, Run Anywhereではないので、そこのところを少しでもどこでもできるようにと努力していこうと考えています。

― イントラネット基本導入パックの方も中小企業の初心者の方でもすぐに使えるように作られているのですか。
安田
 そうですね。ノーツがブラウザベースでできるようにしました。インターフェイスもかなりメール画面や宛先の表示指定もダイナミックにデータでとってきたりしています。そういうところではかなりJavaを使ったり、あるいはHTMLやDHTMLを入れたりなどしています。Javaの方でもアプレットあり、スクリプトありという形でいろいろな形をとっています。そうすることにより、ブラウザでやっていてもいわゆる違和感がない操作ができます。ときどきデモをやっていると、「これは何故新しいのですか」といわれることがありますが、ユーザーさんからするとそれは当たり前なのです。ブラウザで使っていても普通と同じように使えるという半分嬉しいような、くやしいようなところがありますが、そのようなものがこれだというふうに思っています。
 やはり、中堅企業さんということを考えていくと、「クライアントサーバーでクライアントに全部セットアップしていくよりはブラウザを入れてくださいよ」と、「一旦ブラウザを入れていけばあとはダウンロードで使えますよ」、あるいは「98になったときにもそれが統合されていくとするならば、あとは、サーバーをたてれば電子メールが始められますよ」、ということが大きな方向性の1つと思います。導入の方もかなり簡単なウィザードでできるようにしましたし、なるべくその方向でこの製品をまとめていこうと考えています。

― これはだいたいどのくらいの規模の会社ですか。
安田
 そうですね、今回のバージョンは1サーバーでユーザー数が200〜300位で今のNTのものであるならば、かなりサクサク動く形になると思います。大きな企業では事業部で1つ、あるいは中堅企業でそれくらいの大きさのところです。最初はホワイトカラーの人から始めるでしょうから、だいたいこれ1台入れていただければと思っています。それから先、それがマルチに増えていってもノーツなので簡単に増やせますよ、ということをこれから先いっていこうかと思っています。

― 御社はメッセージングが非常に前面に出てくるのですが、特に今年、来年に向けた戦略はどのようになっていますか。
安田
 メッセージングといったときに米国では、すでに一人の人が1つのメールボックスを持っていて、いろいろなところからモバイルでアクセスするようになってきていると思います。今後、メッセージング環境のインターネット標準準拠が進んでくることを考えると、ノーツクライアントだけでなく、Outlook Expressやブラウザなどがドミノにつながり、ユーザーからはバックボーンの製品は何でもいい、という方向に製品群を持っていかなければならないと思います。電話が便利なのはどのメーカーの電話でも、どこにいてもつながるという点ですから、それと同じようにあるべきだと思います。
 これはデフォルトでどのメーカーもやらないといけないことですから、差別化にはつながらないと思いますが、信頼性や業務提携などとの統合を進める方向や差別化はかなり強く出していきたいです。
 もう1つは、4.6に比べると5.0はかなり大きく変わっていますが、ユーザー管理、システムパフォーマンスなどいわゆるTCOを下げるということも含めて1つのサーバーでできるだけ集中管理ができるようにと考えています。そこで、次の4.62のバージョンでも、かなりそのような点を取りこみますし、いろいろな機能を追加していくという点が大きなポイントかと思います。

【ノーツ5.0クライアントはブラウザスタイルに】

― 年末頃に出るノーツ5.0クライアントの目玉は何ですか。
安田
 4.6から5.0に変わるときに1番変わってくるのは、コンセプトであると言えましょうか。最近、ICE (Integrated Collaborative Environment)という言葉を使っていますが、統合された業務環境という程度の意味です。そこから入って、ワープロや表計算だけでなく、インターネットや企業のアプリケーションまでも、いろいろなものがマネージできますよ、という形にしています。
 今のノーツは良くも悪くも昔からある製品なので、ノーツのスタイルというものを持っています。これは、デスクトップという画面があって、ボタンがいっぱい付いているところから業務を選択しながら入ってゆくものだったのですが、最近のように、インターネットの検索やフレームの中のボタンを押しながら業務を選択する方法が定着しつつあります。このようなレイアウトや操作方法にユーザーが慣れてくると、そのような使い方が自然になってきます。ノーツの新しいクライアントは、そのような使い方がスタンダードだという前提で操作方法なり、データを探す方法などを全部ブラウザの操作に合わせたものにしていきます。
 例えばインターネットスターターパックはトップメニューの「今日のあなたのスケジュールとあなたに来ているメール」から入っていき、行き先を入れたり、いくつかのトップメニューみたいな形でインターネットのブラウザに合わせたインターフェイスに持っていくというのが方向性の1つです。

― 通常のWebを探して操作するのと同じような形でできるということですか。
安田
 そうです。Webの操作環境やマナーにどんどん合わせていくようにしましょうというのが1つの方法であり、パーソナライゼーションというのももう1つのポイントだと思っています。ユーザーさんが自分の環境を自分が作業しやすいようにいろいろとパーソナライズするということです。
 企業での利用を考えると、当然、ある程度全体で使うということを考えていくと管理が必要になります。会社でスタンダードにしよう、効率化を進めようとするためには、集中管理をしなければいけません。極端な話、Windowsのデスクトップのメニュー構成を全部一緒にしましょうというようなイメージです。それをする前提で考えていくと個人の環境の中に、会社が集中管理/提供している環境が組み込まれ、みんなにパーッと配れることが必要になってくると思います。このページは会社が管理しています、メニューの構成は会社が管理していきます、あたながもし何か必要なものがあれば、ここにいけば全部見えますよ、という形まで持っていければ良いなと思っています。

― すべてWeb中心ですね。
安田
 Webっぽい形にもっていきましょう、ということです。ブラウザの使い方との大きな違いは、ノーツクライアントの場合には、ローカルにプログラムを持っていますから、ローカルの中で計算や処理、格納・検索などをできるようにしましょうという点です。


【ユーザーインターフェイスを使いやすく】

― 会員さんには御社の製品を使ってインテグレーションしている会社さんが沢山ありますが、これらのデベロッパーさんに望むことは何ですか。
安田
 これから先、製品を作っていくときに、方向性としてブラウザが表に立った形になってくることは確実だと思います。ブラウザが頭に立って出てきたときにブラウザのHTTP、HTML の持っている限界は、ユーザーインターフェイスの操作性と思っています。それを如何に使いやすくするかということをぜひ考えていただきたいと思います。
 ロータス自身はデータのストレージやその処理・操作やデータのレプリケーションなどといったサーバー側の機能・製品をたくさん出していくと思います。ユーザーインターフェイスの部分の機能などはHTTP・HTMLなどという点でオープンで標準化されています。そこはJavaであれ、ActiveXであれ、そのようなものをどんどん使ってユーザビリティを上げていくことができるといいなと思っています。両方とも動かせる訳ですから、ActiveXやJavaを入れたアプリケーションを含んだより使いやすいソリューションが構築可能になります。それをまず考えていただきたいのが1点です。ロータスはそれができるように良いサポートをしていきたいと思っています。

― Webデザイナーのようなものでしょうか。
安田
 Webの中で使い勝手の良いアプリケーションを作っていくということだと思います。

― 今WebマスターやWebアプリケーションに関していうと、そのようなものがとても増えていますね。ユーザーインターフェイスをブラウザ上でどう表現するかという点が大きなポイントでしょうか。
安田
 そうですね。あとは逆にバックエンドのことを考えてもSQLサーバーを含めてそのクラスで動くサーバーというものがかなり出てきています。そのクラスで動くサーバーを今度は先ほどのフロントエンドにどうつないでいくか、あるいはコミュニケーションのExchangeやノーツとどう組合せていくか、ということです。
 トランザクションだけでは、結局十分使いやすいアプリケーションにならないではないですか。トランザクション処理だけのシステムは世の中にたくさんありますが、使い勝手という意味でいくと、専用システム的な使い方であり、エンドユーザーの作業環境との統合という点ではまだ改善すべき点があると思います。エンドユーザーさんが特に小さな会社であるほど経理担当者であればそれをそのまま専用に使っていただいてもかまいませんが、それと同じことを現場で営業マンが経理伝票を同じようにに入れるかというと、やはり入れ難いでしょう。むしろ、そのところは電子メールであったり、ザウルスのようなものを使ったりして、少しでもそういうところへ持っていければいいのです。バックエンドのアプリケーション等を作られるときには、ぜひコミュニケーションやメッセージングをうまく組み込んで実際の仕事の中でより使い勝手の良いものができるようになればいいな、と思います。

― 御社のビジネスパートナーさんに対する教育体制というのはどういう形になっていますか。
安田
 ビジネスパートナーさんには2ヶ月に1度製品説明会やセミナーを行っています。その中で、特別にフォーカスするような製品、例えばイントラネット基本パックやeSuite DevPackのときなどは、タイムリーに行っております。セミナーが終わってからは自社でやられるか、テクニカルサポートのプログラムをお渡してお使いいただくようにしておりますので、デベロッパーとかビジネスパートナーの中に入っていただければ、そのようなサービスを受けながら自社での開発をしていただくことになります。これはノーツドミノやイントラネット基本パックもそうですし、eSuite DevPackなども同じようにしています。eSuite DevPackについては、やる前からベータという形で何社かの方に来ていただいて打ち合わせをしながら、問題点をフィードバックするという形で行いました。

― QAを受けるときには、そのようなデベロッパーサービスとかビジネスパートナーに入っておかなければいけないということですか。
安田
 もちろんそういったことが望ましいです。ビジネスパートナーさんにはうちのテクニカルサポートからお答えしております。

【今年も「Work the Business」で】

― 今年の御社のキャッチフレーズはどういうふうになっていますか。
安田
 去年は「Work the Business」でしたが、今年も同じでいっています。それから、e-businessということ自身も考えていかなければいけないと思います。そういった方向へシフトしていくということと、あとは、ナレージマネージメントといっていますが、グループウエアをそうゆう方向にきちんと正常進化させることと、ビジネスのエリアでいうと社内ではなく社外に目を向けましょうということを、そのへんのことをきちんとした製品という形で出していかなければならないと思っています。

― ビル・ゲイツ会長がいっている「デジタルナーバスシステム」について何かご意見はありますか。
安田
 デジタルナーバスという言い方をするのが良いかわからないですが、結局情報を伝達するのが、コンピュータにおいての1つの方法とするなら、ブロードキャスティングを含めて、どんどんそういう方向に向かっているのは事実だと思います。今、放送の中でそういうのを使ってみたり、家庭内で電話線やRFを使ってネットワークしようとする動きというのは、連携している動きではないかと思います。
 今までのパソコンのフォーマットというのは良くも悪くも企業向けのパソコンであったのですが、家庭の中に入ってくるときにどんな形をとるのが正しいのか、ということを前提としたときに、逆にコンピュータなりテレビや放送がどう変わってくるかということだと思います。ナーバスシステムにはもう少し深い意味があるような気がします。単純に伝達系というよりナーバスはセンスするだけでなくコントロールしますから。ちょっと前だとTRONでやろうとしていたことだと思います。マイクロソフトさんがうまいのは、良いタイミングで良い技術と一番良いソリューションを併せて出すということだと思います。逆に言えばそろそろそいう風になっていくと思っています。TRONでやっていたときは、そんなところまでコンピュータが入るのかな?というところがあったと思いますけど。

― 歴史は繰り返すということですか。
安田
 そう思いますね。

― 最後にコンソーシアムからのお知らせとお願いです。Windowsアプリケーションの登登録をWeb上でできる仕組み「インターネット版Windows Shopping」を7月1日から公開しますので、よろしくお願いいたします。
安田
 わかりました。大いに協力させていただきます。

― それでは、長いことありがとうございました。


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