ソフトウエア流通便り (第14回)

株式会社ソフトウェアジャパン  


年々広がるジャンルの解釈

 当社で販売店向けに制作している「SoftChart」の内容見直しをしている。販売店・メーカーの意向を反映したいと考えているが、集約したところの要望のその一は、スーツ・セット商品のランクインで、単体商品の動きが見えにくい、ということ。確かにマイクロソフト社・ロータス社などのOffice商品が絶えずベスト10の上位を占め、単体商品が下位に追いやられている現状がある。その一は、インターネット関連の動きも知りたい、というもの。インターネット商品群は、とかく通信ジャンルに入れられがちで、最近のインターネット商品群からすると情報不足の感がある。各種ブラウザ、TCP/IP付きオールin ONEパック、翻訳ソフト、テンプレート、イエローページ、はたまたISDN対応専用ボード、ソフトまで百花繚乱の上、今最も勢いのあるジャンルである。その一はユーティリティ・ジャンルの拡張。とかくユーティリティでは、ノートンユーティリティーズに代表されるディスク・メンテナンス・ツール群のイメージが強かったが、最近はとみに種類が豊富である。ディスク・メンテナンス・ツール群は新OSの登場で相変わらず好調であり、Mac版を中心に昨年来、メモリ管理ツールがとくに快調である。また各種OSの登場で複数OS管理ツール、Windows95対応アンチウィルス・コンバーター、デスクトップ管理ツール、ソフトMPEGなどが常連組みになろうとしている。
 そして最も悩んでしまうのが、ジャンル破りをしようとしている、いわゆるマルチメディア・タイトル群の情報である。マルチメディア・タイトルといっても内容は、多士済々である。英会話ソフト、ミュージック&Photoタイトル、図鑑ソフト、人物モノ、家計簿&日記に代表されるファミリー向けソフト、KiD向けソフト、エデュテイメント、アダルト、ゲームなどなど(思い出す順に)。これらのソフト群は、先に概観したジャンル群には包括できないもので、よくみると書店の棚分類に適したものばかりである。


新しいプロデュース方法はないか?

 以前某メーカーのあるマルチメディア・タイトルは、いい商品でマーケットがどの様に反応するのか気になった。広告量は平均、記事掲載はやや多く好意的なものが多かった。秋葉原の店頭露出も平均であったが販売はかんばしくなかった。時期が早かったのか/マルチメディアのプロデュースはパソコンソフトとは別口で?が結論であった。
 書籍流通は再販制度の定価販売で、ソフト流通はいわゆる二重価格販売なので、同じ尺度で計れない(公正取引委員会の答申で書籍流通が変わるかもしれないが)。ただマルチメディア・タイトルに代表される多種少量の陳列・露出は、現段階では書店型が一歩先にあるようである。パソコンSHOPの大型店化が進んでいるが、扱う種類においては書店にはまだ及ばないのが現状である。また流通もしかり。
 図鑑や写真集、家計簿や日記を求める場合は本屋にいくのが素直な行動である。その逆は考えにくい。ミュージックCDはレコード屋である。上記マルチメディア・タイトルの1/3はその類であると思われる。餅は餅屋で、本屋での流通にはそれなりの工夫が必要だろう。例えば、デザイン関係だけでも、ソフトのパッケージでは並み居る本のデザインの中ではあまりにも似合わない。背文字の工夫、プラスチックケースの変更などの工夫が待たれる。


ちょっといい宣伝「月刊サイビズ」

 やるのかやらないのかと言われ続けたSWJの雑誌が遂に創刊。雑誌名は月刊「CYBiZ(サイビズ)」(4月12日創刊)ビジネスマンのために!仕事に効くパソコン活用誌というコンセプトを主題に編集されています。

● コンセプトは「ビジネス」と「活用」
 月刊「CYBiZ」は、パソコンをビジネスに直結させるバックアップを目的として誕生したパソコン雑誌です。現在パソコンが活躍する中心舞台はビジネスシーンであるという現実に反し、提供される情報は個人・趣味偏重です。CYBiZはこの乖離を埋め、実際のビジネスにパソコンを活用していくノウハウを提供します。

● ビジネス上級・パソコン初級の方に
 まず目的ありき。「目的」があって手段を選ぶ、「仕事」があってパソコンやソフトを選ぶ、これがCYBiZの提案です。さらなる仕事の可能性・効率化を求めつつもパソコンが苦手というプロのビジネスマン向きのオトナのための雑誌です。

● 厳選された記事群
 ・毎月2本のメイン特集: 「ハード・ソフトの購入法・活用法」を軸とする実用編と、パソコン・ビジネス界における最新の話題をレポートする読み物編
 ・今月のニューストップ10: 激変するパソコン界の膨大なニュースから精選したビジネスマン必読のトピック
 ・パソコン導入 昨日・今日・明日;毎月ひとつ企業を取り上げ、パソコンを利用したビジネス効果をレポート
 ・テストレポート: パソコン関連製品の全般にわたり、「何ができるか」「何ができないか」の両面を本音で評価
 ・実用的な連載コラム
 ・付録: ビジネス即応、独創的内容のCD-ROMを添付


【創刊号特集ラインアップ】

 ★米国パソコン仕事最前線−実例で見るデジタル先進国ビジネス事情
 ★あなたも1週間でパソコンリーダーになれる?全国スクール名鑑
 ★インターネット特集「JAVAって何じゃば」
 ★「これからの5年間ですべての情報はデジタルで統合される」古川享マイクロソフト社会長
 ★徹底検証・Windows95は日本をバージョンアップしたか
  ■(株)サイビズ発行
  ■毎月13日発売
  ■A4変形
  ■11万部発行
  ■約240ページ
  ■定価980円
  ■付録CD-ROM付

(営業本部ニューメディアセンター 松村 隆)  


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