◆ ソフトウェア流通便り(第12回)

ソフトバンク株式会社


Shall we JAVA?

 「世の中の流れを見たり、「今、何が旬なのか」を知るには出版物のベストセラーを見る のが良い方法だと思います。とは言っても自分自身でも、たまに気が向いたときに見るく らいですが、最近のベストセラー一覧(もちろんノンフイクション分野)を見て驚きまし た。ベスト10の中にいわゆる業界関係の書籍が3、4冊入っているのです。ロングセラー と言ってもいいくらいの、慶応大学・村井先生の「インターネット」をはじめとした一連 のパソコン物が、いかにもという経済本に混ざって堂々と一般人?に売れている事実は、 やっはり「旬」である証しなのでしょう。

 さて、そのベストセラーの中身ですが、最近若干変化が見られるようです。単なるイン ターネットの紹介物から、その利便性を高めるためのものや、利用方法に的を絞ったもの が売れているようです。具体的に言うと、まずホームページの作り方・活用法・ISDNへ の切り替えの薦めといったところです。実際に商品の売れ筋を見ても「ホームページ作成 キット」が花盛りです。そのうち、ホームページの視聴率競争が始まり、テレビと同じ道 をたどるようになるかもしれません。また、インターネットをより快適に使うために、回 線をISDNに変えるためのさまざまな機器が安価に提供されるようになり、パソコン通信 の隆盛と共にモデムが売れたように、ちょっとしたブームになるかもしれません。いずれ にしても、インフラとしての電話料金の低下が必須になるでしょうが、ビル・ゲイツもそ の著書「ビル・ゲイツ未来を語る」で言っているようにこのような動きは情報スーパーハ イウェイのほんの入り口のできごとであり、今後さまざまなビジネスが生まれる端緒なの でしょう。
 もう一つ世間を騒がせているものに「JAVA」があります。「HotJAVA・・・・」の文字が 雑誌等に氾濫しているので、皆さんも何かと気になり情報収集していることでしょう。も ちろん、その先には500ドルパソコン(いわゆるNC:ネットワークコンピュータ)の話 がついて回っているわけですが、もしもこの方式が主流になったら(ネットワークを通じ てソフトを手に入れる)、業界大変動なんてことも・・・・と考えると安閑としていられませ ん。とにかく次から次へと新しい技術が出てきて、ついていくだけでも大変なことだと思 います。逆に言えば、チャンスが転がっているということなんでしょうが、皆さんは 「JAVA」について、どうお考えでしょうか? 昨年末のサン・マイクロさん主催の 「JAVA・DAY」というイベントをのぞいたのですが、特に技術系の方を中心にかなり賑 わっていました。新技術に対する意気込みに改めて感心した次第ですが「まだ分からない なあ」というのが正直なところでした。でも動きだしたら早いのがこの業界、やはり目が 離せません。新しいコンセプトのNCがどんな動きになるのか、今年の注目株になること は間違いありません。最近は、業界紙のニュース欄に「JAVA対応」の文字が頻繁に載る ようになっているので、面白い展開になるかもしれません。

これまでの話も含め、マーケットの流れは1年先を読むのも難しいわけですが、確実に 言えることはインターネットを含め全てのパソコンが、ネットワークでつながれた環境で その能力を最大限に発揮するようになるということです。情報スーパーハイウェイへの入 り口がパソコンなのです。とりあえず、「JAVA」でも勉強してみますか?というわけで、 最近流行りの映画にひっかけて「Shall we JAVA?」としてみました。(本当は注釈を入れ たくないのですが・・・・)

(第1事業推進部 中山紳一)


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